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絵本「2ひきのカエル」

みなさんは、ついつい余計な心配をしてしまう癖、ありませんか。
私は、その余計な心配がどんどん膨らんで、動けなくなってしまうこともしばしばあります。

この絵本に登場する二匹のカエルさん達のうちの一匹が、まさにそんな性格です。

起こる可能性がとても低いことのために、常にぼうきれを持って生活しています。それを友達のカエルさんにからかわれています。

その会話がとても面白くて笑ってしまいます。


でもある日、笑っていられない出来事が起こるのです。

予想外の展開と、最後のオチで、一寸先は闇ということをユーモラスに描いています。


これはカエルの世界に例えた人間の世界を表現しています。

人間の頭で考えられる範囲というのは限られています。常に、想定外のことは起こりえるのです。

そのことをあまり心配しすぎるのもいけませんが、まったく備えをしないのもいけません。
身動きがとれなくならない程度に、不測の事態に備えておくバランスが大事です。
そして、それでも想定外のことは起こりえると覚悟して、その時は運を天に任せて、できることをする度胸と器量も必要です。


このお話では、想定していた可能性とはまったく別のところで、ぼうきれは大いに役に立ちました。心配性のカエルさんの努力が無駄にならなくて、ちょっと嬉しい私です。


クリス・ウォーメル 作・絵   はたこうしろう 訳

読み終えて奥付を見ると、そこにあるこの絵にまたクスッと笑えます。
その理由を知りたい方は、是非読んでみて下さい。

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