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【When We Were Young Fes】とんでもないフェスが発表された ~あの時10代だったあなたへ~


在宅勤務になってからどれくらいが経つだろう。おそらく2年以上が経過している。そのせいで電車に全くと言って良いとほど乗らなくなった。


初めは、たくさん寝れるし、布団を好きな時に干せるぞ!!とテンションを上げていたが、次第にそれが日常になって、今は何も感じない。


そんな中でも大きく感じたことが一つ。音楽をほとんど聴かなくなっていったのだ。

一桁の年齢の時から成人になってもなお、ずっと寄り添ってきた大好きだったものが、わりとあっけなく生活から離れてしまった2年間だった。


音楽のサブスクアプリが年末に提供してくれる、あなたの今年一番聴いたアーティストは!みたいなプレイリストを見返してみると、想像していたよりも愕然とする。


2021年に聴いたであろうほとんどの曲に、これといった感情や思い出もないのだ。プレイリスト内は大して好きでもない曲たちに埋め尽くされていた。


コロナ以前によく聴いていた曲たちは、曲やアーティストごとに思い出がくっついてきて、聴くたびにその時の情景を、香りを、自分を取り戻させてくれたのに。


うまぴょい伝説が7番目に多く聴いてた曲でした...。情けねぇ。



聴いているものだけではなく、ライブにも行かなくなったし、興味が一切なくなった。






2020年に発表されたGreen Day、8年ぶりの来日公演。


中学生の時に間違いなく脳天を撃ち抜かれたバンドの来日。そして中三の時に、オールで並んで体力が持たずに見れなかったサマソニのリベンジ。


コロナの感染拡大でキャンセルになった。


そこから、なんかもうライブとかいいかな。なんて薄々考えていた。






誘われていった Bay Camp Doors。新進気鋭の若手バンドがラインナップに並ぶ中に、大好きなアーティストが何組もいた。


もちろん演奏も良かったし、フェスの空気も最高だった。


けれど、何枚もの壁を挟んで感じるその場の音楽を、僕はあまり好きになれなかった。




バンドは叫び散らして、客と一緒に汗だくになり、上を転がりまくって、サビで拳を高々と挙げる。そんなライブの、あの空気がなによりも好きだったんだとここで初めてわかる事になる。




そんなこんなで、好きだと公言していた音楽への熱も冷めてきて、だらだらと大人になるのと並行しながら、中学生の時に好きだった曲を気が向いた時に耳にする日々を過ごしていた。











そして今日。

いつもチェックしている海外のバンド情報サイトを見たら、衝撃のフェスが2022年、ラスベガスで行われることが発表された。


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ん?????


今は令和だぞ??2006年でもなく、2022年だぞ???




なんやこのメンツ!!!!!!!!!!!!


なんや!!!!!


この!!!!


メンツは!!!!!!






まず、この年になっても真上にデカデカと「MY CHEMICAL ROMANCE」って書いてあるのがおかしいんだ。

2013年のあなたたちが見たら発狂するのでは。


Gerard Way、お前は絵本書いてただろうが。ソロの音源もくそカッコよかったぞ。最高じゃんか。今すぐみんなエモファッションだ。






2000年代が青春ど真ん中だったアメリカの人なら発狂するラインナップ。

もちろん当時の日本にもそのムーブメントはしっかり伝わっていて、そのサウンドにばちこり影響を受けているバンドが、いまの若者を熱狂させているのは事実だ。




このフェスはまさしくエモ/パンクの祭典...。EMO(イーモゥ)の復活...。

日本に蔓延っている「エモいね」「エモみ」なんて陳腐な言葉とは訳が違う!


当時の若者をこれでもかというくらい巻き込み、ジャンルとしては忌み嫌われ、商業的だの、ガキの音楽だのと揶揄されてきたエモが、この塞ぎ込んだ世の中をまた盛り上げてくれる!!!




こんなに熱い発表があるかよ。。。

麻倉憂が急に短期間だけ復活した時並みに、感動で前が見えない。









さて、ここでラインナップを見てみようか!ロゴだけでいくつもの音源が頭に浮かぶエモキッズ共行くぞ!





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My Chemical Romance

まず最初。ご存知マイケミだ。

鬼才 ジェラルドウェイはエモと括られるのが死ぬほど嫌いらしい。

彼が作家/漫画家としても成功してる点から見ても、その才能は楽曲で十分感じられる。

3rd アルバム、The Black Paradeのイメージが強すぎるせいか、死の世界観やゴシックな印象を持つが、実際はそんなことはなく、実にアグレッシブなサウンドをもったバンドである。

ジェラルドソロ音源の、「Baby You're Haunted House」は二度とないと思われたブラックパレードに近い歌詞、MVとなっている。


実はMステもちゃっかり出ている。






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PARAMORE

女性ボーカルのバンドで、もっとも成功したバンドは?という質問に、満場一致で彼女たちの名を挙げるだろう。異論あったら教えてください。

Voのヘイリー・ウィリアムスはいつ見ても、元気でカッコよくて惚れ惚れしてしまう。

もちろんライブパフォーマンスも圧巻。赤い髪を振り乱し、オーディエンスを熱狂させる。そしてライブのクオリティーも段違いだ。


日本ではアヴリル・ラヴィーンの方が知名度は高いが、パンクロックプリンセスは誰かと言ったら、僕はヘイリーとparamoreの名を挙げる。


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Avril Lavigne

って、アヴリルも出るんかい!

やはり00'sの話題を掻っ攫っていったのはこの人に違いない。

今までにないパンキッシュな歌姫は、当時世界中から大きな注目を浴びていた。ヒット曲Girl Friendは7か国語verのコーラスがあり、世界を獲るぞという気概が伝わってくる。


本国でブームが去った後、日本だけにはまだファンが残っていたせいか、「Hello Kitty」という曲をリリース。


カタコトの日本語でへつらっていたのをみると、世界の歌姫がこんな島国の市場に向けて曲を作ったか...とかなり悲しくなった。(キティちゃんは世界的にも人気だし、そういうことではないんだろうけど...)


しかし2021年に発表された「Bite Me」では00's全盛期のサウンドを彷彿とさせ、世界中にその名を再び轟かせた。



そりゃオリビアロドリゴがGood 4 u でヒットしたんだもん。ある種のエモリバイバルムーブメントは間違いなく起きている。


一時期は超絶劣化したなどという声も挙がっていたが、当時の輝きを取り戻している。やっぱり可愛いよアヴリル。




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Jimmy Eat World

きたきた!彼らがいなくちゃエモは始まらないよな。

日本でも圧倒的な知名度を誇るバンド、ジミーイートワールド。

Bleed Americanに収録されているSweetnessはアサヒスーパードライのCMにも使われており、聴いたことある人も多いのでは?

MVを見ると、弱そうな中年男性感あるVo.のJim Adkinsだが、ライブで見るとギターをかき鳴らし、伸びやかに歌う姿が素晴らしくかっこいい。



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The Starting Line

個人的にはほんとーーーーに嬉しかったこのラインナップ(ラスベガス行けないけど)

エモの超名門、Drive thru Records出身の彼ら。デビュー当時、Vo.のケニーヴァソーリはなんと16歳。

高校生の彼が書いた後生に語り継がれるべき名曲、「Best Of Me」は歌い出しの歌詞から泣いてしまう。



10代の青臭さというのは、こんなにも綺麗だったのかと気づかせてくれる、そんなバンド。

個人的にはSay it like you mean it のラスト曲、This Rideもおすすめです。



はぁあああ生で聴きたい!!




これ以上書いているとキリがない。それ以外にも軽く。


Taking Back Sunday

カラッとしたサウンドに差し込んでくる心地よいスクリーム。
2ndアルバム「Where you want to be」のジャケットを見るだけで、真夏に窓全開でドライブしたくなってくる。

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インディーズからのリリースながら、全米3位の快挙を獲得した名盤。




Story Of The Year
スクリーモで一番好きなバンドです。もちろん来日もしている彼ら。
意外にも売れるまで9年もかかっており、たたき上げだったりする。

常にダイバーが舞い、メンバーの演奏やスクリームは抜群の安定感。バク宙したりなどライブパフォーマンスも圧巻。

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Page Avenueも

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Black Swanも

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Constantも

全部いいアルバムです。中学の時に死ぬ気でCD見つけて書いました。

もうギターリフ、イントロ全てがドツボ。

ヘヴィネス、メロディック、シンガロング、シャウト、クリーン、全部の要素が120点。






そしてこの辺のエモ/パンクサウンド後発組も、きっちり揃って出てくれるのがありがたい。





The wonder Years
「Woke Up Older」が本当に好き。どっしりとしたディストーションサウンドに抜けが良くも男臭さのある声。最高です。





State Champs
「Elevated」を初めて聴いた時、あぁ、まだこのジャンルは死んでいなかったのかと感じたと同時に、新たな萌芽を感じずにはいられなかった。今やジャンルを引っ張るバンドにまで成長。



Sleep On it とのコラボ曲、Fireworksを現地でやってほしいです。そして映像化お願いします。




NeckDeep
いまやHopeless Recordsのエースバンドとなった彼ら。ポップパンクが下火になったこの10's以降に、彼らNeck Deepの存在無くしてリバイバルはあり得なかった。

聴くと、とことんアメリカ西海岸特有のカラッとしたサウンドだが、出身はなんとウェールズである。

盟友As It Isも含め、UKでもこう言ったサウンドがUSで莫大にヒットしているのは、いちエモ/パンクファンとして大変素敵に思う。

Bustedの魂は生きているぜ。



The Red Jumpsuit Apparatus

Face Downはやっぱりかっこいいんだよ。いつ聴いても。



あのサウンドが家庭内暴力について綴った歌詞だと知ってからみると、より一層深みが増します。

Lonly Roadではサウンドの変化で人気が落ちるが、今こうしてフェスに出ているということは、彼らが原点回帰し人気を勝ち取ったことの裏付けだと強く感じる。






他にもこんなバンドが出演。もう思い出が多すぎて、書き切ってたら朝になっちゃうのでこの辺で。


Senses Fail  (2ndのStill Searchingは名盤。意外にも初期はDrive thru Recordsだったりする)
Bring Me The Horizon
The USED
Dashboard Confessional
We The Kings
For Year Strong
All American Rejects
Boys Like Girls
Thursday
Atreyu


はぁ、もう全部青春だ。





成人の日が終わり、コロナ禍でも人の流れは変わらないんだと実感した。物理的にも時間的にも。


それは、この状況下でも20歳という節目を迎える新成人を見ていて感じるし、成人式が自分にとって、もう数年前の出来事になっているという事実にも気付かされる。



最近、音楽を聞かなくなった自分は、心なしか味気ない人間になっていたと思う。


日々の仕事を消化し、気づけば夏が終わり、長袖を着て、年を跨いでいた。





僕たちが10代だった頃、毎日起こる出来事や、会話の1つ1つが宝石みたいにきらめいていた。


何もせずとも大人の仲間入りしてしまった自分が、今その時に聴いていた音楽に触れるたびに、少しだけ胸が痛くなる。


今もとっても楽しいはずなのに。




あの時の初期衝動を思い出させてくれるのが、今回の「When We Were Young Fes」なのかもしれない。

当時好きだった音楽を、同じように好きだった奴らと一緒に感じようぜ!

なんていう、パンク特有のカラッとした、そして少し感傷的なエモさを残して、コロナ禍で塞ぎ込んだ気持ちに一発かましてくれるはずだ。



2022 10月 22日 Las Vegas 


現地には行けないが、世界中のファンの一人としてこの日を待ち侘びている。




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