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地方宿泊業の競争が激化していく件について

前回の記事では宿泊業の市場において、需要が高まり、供給が応じた分増えていないことから、ホテル代が高騰していることを綴りました。

そんな中で、宿泊業界に携わる身として、魚の目が必要なんではない?というあんでぃなりの提言。
ちなみに魚の目とは、
流れをつかむ、時流を読む、タイミングをはかる
といった意味で使われます。

これはデータや数値だけでなく、実際の現場にいて感覚的に感じとることにも注目すべきだと思うのです。
今回は【都会ー地方】といった観点から考えてみます。

旅行する時に感じたこと

3月に妻と福岡へ旅行に行ってきました。
特に大きな目的があるわけでなく、なんとなしに島根より都会に行ってみたいと思ったのです。
(島根より都会というと、日本ほぼ全国ですがw)

その時に感じたのは、東京・大阪に次ぐ都市圏である福岡にもホテル代高騰の波が押し寄せていたこと。
また、宿泊先のホテルでは、7-8割が外国人の方々が宿泊していました。

街中を歩いていても、
太宰府天満宮に参拝してみても、
デパ地下を散策してみても、
明らかに日本人より外国人の方が多かったのです。

旅館で働いていて感じていること

一方、日々島根県でお客様をお迎えしていると、コロナ禍前と比較すると、明らかに外国人宿泊者が増えています。
かつては、アジア圏(特に台湾)の方のみでした。
10回以上、ひとによっては30回以上日本へ旅行しにきた方々が、
「都会には飽きちゃったから、日本全国の温泉旅館を回ってるの」
といったように。

しかし、2023年あたりから、欧米、オセアニアの方、アジア圏でもタイやシンガポールの方が増えてきました。
「日本」ではなく、「日本の地方」の魅力を体験したいという方々が増えているのです。


競争激化する宿泊業界

このような状況で魚の目で捉えてみると、いろんな仮説が立てられます。
例えば、
・地方の宿泊代金も都会と同じ水準まで徐々に上がっていく
・地方に多くの宿泊業者が参入する
・地方の情報がより拡散され、地方への旅行の心理的障壁が下がる

需要が上がれば価格も上がり、
価格も上がれば供給が増える
というのが市場原理。
現に、山陰でも新たなホテル開業計画の話が多く聞かれます。

つまり、何を言いたいかというと、
地方での宿泊業界の競争が激化していくということです。

物事は常にプラスとマイナスの側面を併せ持っています。
競争激化は決してマイナスな出来事なわけではないでしょう。
何もしないで現状維持であれば、ただ停滞するだけ。
顧客ニーズに合わせてどう変化し、対応していくか。
そう考えたチームが生き残っていき、結果的には日本のおもてなし業のレベルが底上げされる。
なんて、未来がなんとなーくですが、あんでぃには想像がついています。

星野リゾートも今、かなりの変革の時期であると、肌身にしみて感じています。
そんな大きな変化の時代におもてなし業に携わっていることに感謝をしながら、今日も元気にお客様の滞在演出に励みたいな、と思っています。


おもてなし産業をかっこよく
あんでぃでした。


古の湯と出雲文化を遊ぶ宿「界 玉造」


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