「競合」について考える
こんにちは、あんでぃです。
今日は「競合」について考えてみます。
正直なところ、私は星野リゾートに入社するまで、競合について1ミリも考えたことがありませんでした。
事業部長クラスの上の人が考えることだろう、と。
しかしながら、星野リゾートの特徴はフラットな組織。
「上の人だけが考える」
という意識は全くもってありません。
全てのスタッフが日常的に同じ目線で競合を意識します。
何か企画を考える時も、
競合に比べて何が特徴的なのか?
と、マーケティング思考を働かせることが求められます。
では、その「競合」とはそもそも何なのか?
無意識に競合といっても、人それぞれイメージするものが違うので、もう少し掘り下げてみましょう。
界 玉造の競合とは?
私が所属する温泉旅館「界 玉造」
界 玉造と聞いたとき、おそらく価格帯が高めの温泉旅館と考える方が多いと思われます。(一旦違うよ!っていう意見は置いておいて…)
そうした場合、
といったところが競合になるでしょうか。
「来月あたり、温泉に行ってゆっくりしたいよね。
気になってた出雲大社も行ってみたいし。」
なんて思った時に、上記の宿泊施設が競合相手となるのかもしれませんね。
でも、本当にこれだけで、十分な競合分析となるでしょうか?
顧客が界 玉造を選ぶ理由とは?
接客する際には、お客様にこんな質問を投げかけることを心がけています。
「今回、界 玉造を宿泊先に選ばれたのは何かきっかけがあったんですか?」
すると、さまざまな答えが返ってくるのです。
何人か振り返ってみましょう。
このようにお客様のお話しを聞いていると、世の中のニーズは本当に多様化しているなぁ、と実感します。
そして、とても大切なことは、
顧客は体験価値を選択している
ということ。
すなわち、
このような体験価値を求めて、界 玉造を選択したことが想像できます。
価格帯が高めの温泉旅館を探しているわけではなかったのです。
競合は体験価値から逆算して考える
このようにそれぞれのお客様の求める体験価値から考えていくと、新たな競合像が浮かび上がってきます。
例えば、
さぁ、大変。
さまざまな競合相手が出てきましたね。
果たして、彼らと比較して、私たちが提供する価値にはどんな魅力があるのでしょう??
私たちは日々、無意識のうちに求める未来をイメージし、それが叶えられるサービスを比較検討し、購買活動を行っています。
そして、サービス提供する側のマーケティング活動とは、
顧客の体験価値をイメージする想像力をもって、
より明確な競合を設定すること
から始まるのではないでしょうか。
以上、今日は「競合」について考えてみました。
おもてなし産業をかっこよく。
あんでぃでした。
▼参考記事
「マイクロツーリズム」という新たな体験価値の提案
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