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農業者視点での農協の良し悪し(2)

麻薬のような魅力の農協さん。麻薬やったことないですけどね。

先に書いた通り、不満たらたらでお付き合いしている農協さんですが、離れられない甘美な魅力があるのです。

  1. 集荷場が近く、産地農産物は大量に捌けるa

  2. 現場の農協職員はアットホームでやりやすい

  3. 補助金や農協共済を受けやすい

  4. 掛売り、農業ローンがやりやすい

  5. 安定、低コスト物流の実現

1.集荷場が近く、産地農産物は大量に捌ける
 これは本当に助かります。静岡は冬のレタス産地なんですが、作れば作っただけ売り先を作ってきてくれるわけです。レタスは、まあ、農協以外でもどこでも売れるのですが、毎日1-2トン運ぶので、集荷場が10分以内のところにあると便利ですよね。

2.現場の農協職員はアットホームでやりやすい
 現場の職員は本当にいい人たちで、仕事熱心で、優しくてやりやすい方たちが多いですね。なんか新しい作物を栽培してみようと思っても、きちんと調べてくれて教えてくれたりもします。すごくナイスガイが多いです。

3.補助金や農協共済を受けやすい
 本当に麻薬のよう。なんだかんだとチロチロ補助金もらえます。多分、農協から見たら、補助金回してやってるから、手数料で回収してもいいよね?っと思ってんじゃないんだろかと思います。
 また、産地と呼ばれる地域で指定の農作物を作っていると、その作物の単価が低迷しても保険により、低迷した価格分の一部が自動的に返ってきます(安定基金と呼ばれるもの)。個人でも加盟できる保険ではありますが、手続きが煩雑で難しいので、実質的には農協傘下に居ないと厳しいのです。

4.掛売り、農業ローンがやりやすい
 大量の資材の購入も買い掛けで購入することができますし、資金が不足しても、超低金利の農業者ローンを活用することができるので、事業を回していく上で必要な財務的な資金援助は充実しています。

5.安定、低コスト物流の実現
 1-4は農業者個人のメリットですが、大きな視点で見た場合の農協のメリットは物流にあるんですよね。全国各地の農協が各地域の作物を大量に流通させることで低コストで安定的にみなさまのご家庭にお届けできています。最近でこそ、Farm to Tableのような潮流、言葉が生まれていますが、農産物を安心、安全な形で食卓に届かせるということが非常に大事です。
 戦後の食糧不安がある中で大きな役割を果たしてきており、今後も重要な役割を担うだろうなと思っています。

メリット・デメリットで言うと、本当に色々ある農協ですが、必要な組織であることは間違いないので、デメリットを消しつつ、良さを光らせていけるかという事だと思います。


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