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木星は繁栄🍀

木星は太陽系のなかで、大きさ、質量ともに最も大きな惑星です。大きさ(直径)は地球の11倍、重さは地球の320倍あり、ガス惑星で、その成分のほとんどは水素とヘリウムだそうです。比重的には1.33くらいしかないとのことで、かなり軽いとも言えます。

公転周期は約12年で、自転周期が約10時間ということで、かなりのスピードで回転していると言うことがわかります。ちなみに土星も10時間くらいで自転してるんですよね。あまりに速くてびっくりしました。

ついでに惑星の公転周期と自転周期をまとめておくと、こんな感じ。こうして見ると、木星、土星、天王星、海王星はやはり速いですね。これは今まで知らなかったことなので、書き出してみて、太陽系のイメージが少し変った感じがします。これをネタに気づいたことがあるので、また後日書いてみようと思います。

水星 88日 58日
金星 224.7日 243.02日
地球 365日 24時間
火星 687日 24.7時間
木星 12年 10時間
土星 29.5年 10時間
天王星 84年 17時間
海王星 165年 16時間 
冥王星 247年 6.4日=約153.6時間

それにしても、この大きさでそのスピードですから、とてつもないエネルギーだなと思います。しかも地球と並べてみたら、めっちゃでかいし。直径で11倍ということは体積としてはその3乗大きいという事で、11×11×11=1331倍大きいという事になるんですね。これだけ大きいと、なんだか影響力ありそうと思ってしまいます。

地球と木星 Wikipediaより


木星の象意

占星術的には、木星は「富」「繁栄」「発展」です。昔から、吉星と言われ、良い影響を与える天体と解釈することが多いです。

よく、木星のことを「拡大する」と意味づけしている本もありますが、何でもかんでも拡大するというのは違います。

たとえば喧嘩と木星が結びつくと、喧嘩がより大きくなるという解釈する人がたまにいらっしゃいますが、それはないと言うことです。

あくまで木星は幸運を呼ぶ星なので、喧嘩に木星が絡むなら、喧嘩の拡大というよりは、お互いにとってラッキーな進展というように見るという事になります。

それと木星の雰囲気をよく表わす言葉として、ずうずうしいとか、わくわくさせるとかもあります。とてもよく、木星らしさを表わしている言葉だと思います。

年齢期が46才から55才くらいまでということもあり、キャリアも後半に入ってきた頃になり、またそろそろリタイアも視野に入れ始める頃になります。年齢的にも、立場的にも、脂が乗り、いろいろとこなれてきた時期に当たるので、木星がずうずうしいということに通じるような気もします。

どちらかと言うと幸運を呼びそうなところから、わくわくさせると言う表現も木星らしさを表していると思います。

そのあたりから出てきたと思いますが、よく木星を支援者としたり、金持ちとか豊かな人と表現することもあるので、それらも木星の持つ象意と言ってもいいかもしれません。


木星は熱くて湿っている

木星は熱くて湿っています。エレメントで言えば風にあたります。それでいて、サインとしては火のサインと相性が良いんですよね。射手座にとってはドミサイルですし、獅子座や牡羊座にとってはトリプリシティにあたります。

木星は熱くて湿っているから、基本的に未来志向です。過去のことや、細かいことをくよくよ考えるようなことはしません。それでいて、湿ってますから、人とくっついて情報のやり取りは欠かしません。

木星が強いサインとして浮かぶのは、射手座と魚座ですが、それは射手座のルーラーであり、魚座のルーラーだからです。


木星は熱くて湿っている

射手座の木星

射手座の時期は11月下旬から冬至に至るまでの期間です。時期的にはだんだん秋も深まり、冬の気配がし始める頃ですね。

しかし、秋に得た収穫がまだじゅうぶんあるので、豊かな時ではあります。まあまあ、いいんじゃないかと言うことで、そこまで厳しいことを言う人もいません。どちらかと言うと楽観的な時期だと言えるでしょう。未来の夢を語り、また人間とは何か、宇宙とかは何かと、哲学的なテーマに向き合うことができるのも、この頃だからと言えるかも知れません。

しかし少しずつは冬の準備もしないといけません。薪を集め、保存食品を作り、山の幸、海の幸を収拾したり、冬に備えて、家の不備も直しておかないといけません。みなで祭りを開き、また来年も生き延びられますようにと祈る時期といえるでしょうか。

ですから、射手座の時期には木星がマッチしていると言うことなのでしょう。豊かな時期ですし、繁栄を感じる時ですし、幸運も感じるでしょう。

魚座の木星

さて、それでは魚座はどうでしょう。魚座も木星がルーラーというのは同じですが、季節的にはずいぶんと違います。さらに魚座の場合は近年海王星もルーラーとして指名されています。

この時期は冬の終わりであり、春の初めという時で、最も寒い時期は過ぎたけれど、まだまだ寒く、野山にはまだ緑が見られません。雪解けもまだしばらく待たないといけないでしょう。悪いことに、昨年備蓄した食糧もなくなってきました。あと少しで温かくなるとはわかっていても、それまでなんとか生き延びなくてはなりません。

魚座は木星の人ですから、どんな時でもなんとかなると思っているようです。希望を胸に、皆を励ますでしょう。この大変な時期をそうして乗り切ろうとします。

この時期、あまり細かいことを見ていたら、悲観的になってしまいますから、魚座は常にアバウトです。下手すると雑でいい加減な人と思われますが、それはそうでもしないと、その過酷な状況を乗り切れないからなのだと思えば、そういう魚座の曖昧さ、アバウトさ、雑さは、やはり必要な資質であるとも言えそうです。

そこに海王星が加わることで、想像力という翼を手に入れたことになります。苦しい生活の中で、春を夢み、想像する力を持つことで、どれだけ人間は勇気を得たでしょう。生存の可能性を飛躍的に高めたであろうと思われます。

こうして見てみると、やはり魚座にも木星は欠かせない星であったと思えますね。射手座にとっても、魚座にとっても、まさにフィットしているのが木星なのだということを思います。

2室と9室

ここでハウスについても見てみましょう。ハウスの回路において木星がルールしているのはどの部屋か。それは2室と9室なんですね。

9室は学ぶこと、インプットすることに関係した部屋ですから、哲学の部屋でもありますし、まさに木星らしいと思います。

2室はどうでしょう。2室はわたしのものであり、わたしの才能でもあり、資質でもあり、わたしがこの世界に残していくものでもあります。

また2室はGate of Hadesと呼ばれており、いわゆる死の部屋とも言えます。死して残していくわけで、生まれ変わりの場所でもあるわけです。

そういう場所ですから、そこに幸運の木星ということもあるでしょう。また、わたしの資質は、そのまま富であり、繁栄そのものと言ってもいいでしょうから、やはりここに木星というのも意味があるということを思います。

木星は大きくて立派


木星は社会天体

月、水星、金星、太陽、火星までが個人天体と呼ばれるのに対して、木星と土星は社会天体と呼ばれます。

火星は挑戦ですから、どちらかというと緊張を生みます。火星までは個人的な目的を充足させるために戦いますが、木星は社会的な視点から人生を完成させていく時という感じです。やはりある程度の年齢となり、人間として成熟することが目的となるということだと思います。

火星がツッコミだとしたら、木星はボケとどこかで読んだ記憶がありますが、たしかに木星はおおらかで、雑なところもあり、ボケには適している感じがします。木星は善ですから、少し脳天気で、あくまでも人のいいおじさん、おばさんというような所もあるでしょうね。

火星の時代には闘うことが前提でしたが、木星の時代には精神を豊かにすること、善を遍く世界に普及することが目的になるので、人生のステップを一段上がったという事になるのかと思います。

太陽、火星と熱くて乾いた天体が続いたあとで、木星という熱くて湿った天体が来るというのは、人間の成長のプロセスを思わせてくれます。湿るということは人とつながるということですからね。

火星期には、人とつながり、くっつくことはあまりありませんが、木星期にはむしろ人とくっつきつながることが目的と言ってもいいのかも知れません。それが精神性の発達の本来の意味なのだとしたら、とても示唆的だと思います。

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