見出し画像

あの天体のように、冷徹でいて


それでいいんだと、頷いたのは、
まず女である自分。
それを良しとし、幸せと捉えたのは、
男である彼である。
彼は私に、1とキッパリ手渡す。
これが当分の生活費。安い安くないの価値観は、
自分の若さの叩き売りと、
自己嫌悪からの破滅願望。

愛のないsexをしてみたい。
性処理人形のように、私は無機物となる。
冷徹なまでの、凍えた瞳の奥。
その更に奥に、透けて見えるのは
シミだらけの、天井。
星星の明るさなんて、無くて、
ただ罪の数を計算するみたいに、
天井のシミを、1つ2つと数える。
なるだけ彼の瞳を見まいと、
そうすれば、彼も同じくそうする。
愛なんて要らない、唯ひたすらの取引を欲する。
でも、我儘なんだ、
愛のないsexをしよう。
なんていうのは建前で遠慮で、
ただひたすらの強がり。
本当は、貴方と繋がれる間だけでも、
微かな愛を欲したいの。
愛のあるsexをしよう。
星星を互いに、見ようじゃないか。
貴方と、どれ程まで
愛せた瞬間があるかを、吐露しよう。
貴方に嫌われても、断られてもいい。

愛のある拒絶を望みたい
愛のあるsexをもう一度。
愛のある行動を、またもう一度だけ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?