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くだらない質問。

職業意識と言うんだろうか、「その場に立つ資格」みたいなものが希薄になってきているような気がする。

アルバイトが職場でくだらないことをして企業全体に迷惑をかけたりするのを見るたびに、職業とは何だろうと考えてしまう。真剣に経営をしている企業や商店のオーナーにしてみれば、「なんてことをしてくれるんだ」と憤るはずだけど、末端までそれが届かない。

職業に対する責任の欠如は、サービスを受ける側の無責任さからも発生しているのかな。一通りのマニュアル教育しか受けていない店員が出した料理を、無言でスマホを見ながら食べるみたいな。その客も別の仕事をしているわけだし。

イチローという素晴らしい選手の引退会見で感じたのは、あまりにも幼稚な記者の質問の連続で、質問している自分も歴史の一部分に立ち会っているという意識がほとんど感じられなかった。

「お前、イチローの会見に行ってこい」と上司から言われたから渋々行ったんだろうか、特に誰に聞いても同じようなダラダラした紋切り型の質問。

イチローの苛立ちは最後の言葉に表れていたように、厳しい場所で戦ってきた人と、そうでない人との断絶を感じた。

自分が外国人として異国で存在を認めてもらい、尊敬される立場にまでなり得たイチローの最後の日を、ボンヤリしたやる気のない記者と眠くなるまで過ごさなくちゃいけないなんて、可哀相だったな。

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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。