ワタナベアニ

写真家・アートディレクター。着ぐるみの中は繊細です。1964年生まれ。「ロバート・ツル…

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写真家・アートディレクター。着ぐるみの中は繊細です。1964年生まれ。「ロバート・ツルッパゲとの対話」 https://www.amazon.co.jp/dp/4908586071/

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    写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

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    人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

  • 博士の普通の愛情

    恋愛に関する、ごく普通の読み物です。

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    PDLBについて。

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    エジさんという人が、役に立たない英語を教えてくれます。

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    ロバート・ツルッパゲとの対話

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最近の記事

チンダン化現象:Anizine

人生の中で、飛行機に乗り遅れた経験が二度あります。一度目はもう30年も前のことですが、九州でのロケハンに行くときでした。その頃は遠くにロケに行った経験があまりなく、緊張していました。それほど早い便ではなかった気がしますが、遅刻人間だった私は慎重を期して羽田空港のホテルに前泊することにしました。ベッドサイドにあるアラームをセットして寝ましたが目が覚めて腕時計を見ると飛行機が出発する時間を過ぎています。ベッドのデジタル時計は昨日とまったく同じ時間を表示していました。壊れていたので

      • ロジックとエモーション:Anizine(無料記事)

        昨夜は高円寺のスタジオで恒例の生配信でした。いつも思うのですが、みんな様々なことで悩み、それは他人からしたら取るに足りないことなのかもしれませんが、本人にとっては命をも揺るがすほどの切実な問題なのだと感じます。それについて私のようにルーズな人間が無責任に発言してもいいのかと毎回考え込んでしまいます。 世界はすべてが相対的で「作用と反作用」が釣り合っているものだと思います。自分がマイナスだと思っている部分があるからこそ生まれている別のプラス面があるんじゃないかということです。

        • 「この風景、スゴいでしょ」という撮り方は野暮だし、人物の背景として、書き割りのように使うのも勿体ない。いい風景は雑に使うほうがいいと思っています。

        チンダン化現象:Anizine

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        記事

          哲学者のビンタ。

          「名選手は必ずしも名監督にはならない」というベタすぎる言葉があります。これにはいくつかの側面があって、ひとつは単純に技術が巧い人でも、それを教える技術とは別、という意味です。似たようなことですが、自分が卓越した技能を持っているからこそ「できない人の気持ち」をまるで理解できないとも言えます。 そこで問題になってくるのは、「私には技術があるので他人に教えられるはずだ」と勘違いすることで、これはユユしき問題なのです。まず、超一流の技術を持っている人は、だいたいの場合教えることに興

          哲学者のビンタ。

          必リンク:写真の部屋

          あなたの写真はなぜ「ただ撮っただけ」に見えるのか。 これを見て学んだからと言ってすべてを参考にしなくてもいいのですが、こういうことをしているのか、と知らない場合はぜひ知っておいた方がいいです。写真を見たときに何をしているからこう写っているのかがわかっている人は見なくても構いません。それでは以下のリンクへ。

          必リンク:写真の部屋

          ギャンブラーの本質:博士の普通の愛情

          「いい歳をして、あなたの恋愛観は中学生並みですね」と女性から言われたことがありました。40代の頃です。自慢ではありませんがまだまだ中学生の恋愛観はしっかりと維持しています。 誤解されがちですが、感情の成分は年齢によって変化するものではありません。それに付随する立場とか世間体が変わっているだけです。その証拠に老人ホームで起きた恋愛がらみの事件などの話を聞くと、まさに感情も衝動も中学生並みです。歳を重ねたからといって同じなのです。 私が恋愛の話が好きではないのは、その動物的な

          ギャンブラーの本質:博士の普通の愛情

          家と幼稚園:Anizine

          子どもって世界が小さいですよね。「家族と幼稚園」くらいが社会です。 そんなの当たり前だろう、と言ってしまってもいいのでしょうか。我々大人だって家とスポーツジムと、勤めている会社だけが「社会」であることは珍しくないはずです。何度も書いたことがありますが、30年前にロンドンで言われた言葉があります。「日本には、プライベートとオフィシャルはあるけど『ソーシャル』がないよね」と。彼は確か日本支社に勤めていた経験があって、日本文化にとても詳しいイギリス人でした。 正直に言えばまだ一

          家と幼稚園:Anizine

          欧米との格差:PDLB

          最近、外国人観光客の種類が、以前と明らかに変わったなと感じます。これまで日本に来るのはある程度、日本文化に興味を持っている層だった印象があります。しかし東京、京都、金沢、渋谷などを見ていると「ただ、安く観光ができるから外国に来た」というタイプが増えています。昔ながらの旗を持った添乗員のあとをついてゾロゾロと歩く人々です。円が強かった時代の日本人は、80年代からバブルの終わりまでそうやって団体旅行をしてきました。

          欧米との格差:PDLB

          「友人と友人」

          つい先ほど、Parisで撮影をしていた平林監督チームが大森美希さんと食事をしている写真が送られてきました。ぜひ会って欲しかったので紹介しました。先日は大好きなParisのレストラン「ル・ソリレス」でウィーン駐在の田中さんと大森さんが会い、私は先月、台北でヘアメイクのSandyやシェフのカエルくんと会いました。次はParisから来るデザイナーの白羊さんと東京で会います。 友人を「つないで」という表現は、あまり好きではありません。片方がやっていることの結果だけを手に入れるのでは

          「友人と友人」

          メモ英作文:エジさんが来る

          毎日、思ったことを英語で書きとめるようにしています。たとえば、今日はカフェにいたのですが、隣にいたカップルの女性が男性に「髪の毛、伸びすぎじゃないの」と言いました。「そうかなあ」と言う男の子に「髪型はその人を表すんだから。ちゃんとしなさい」とお母さんみたいな口ぶりです。 そこで私は「髪型はその人を表す」をノートにメモりました。さて、英語でどう言うか。

          メモ英作文:エジさんが来る

          説教は奢ってから言え:Anizine(無料記事)

          私はご覧の通り、60歳なのですが、壮年の条件をクリアしているのは頭髪の過疎化だけです。地位、収入、人望、たたずまい、すべてにおいて年齢相応ではないと感じています。 若くあろうとは思っていません。アンチアンチエイジング派であり、何も気にしていません。年齢というのは抽象的なモノで、6歳のキリンと8歳のキリンが見分けられないように、大差ないと思っています。何か間違っているでしょうか。 年齢で人を区切ることにあまり意味はありませんし、年長者を敬うのは若い人が気まぐれにするべきこと

          説教は奢ってから言え:Anizine(無料記事)

          ソール・ライター:写真の部屋

          デザイナーになったばかりの頃、参考になりそうな雑誌広告を手当たり次第に切り抜いてファイルにまとめていたことがありました。それを見たデザイナーの同僚から「いいモノだけをストックしないと意味ないよ」と言われたのをいまだに憶えています。それから何十年か経って考えてみても、どちらが正しかったのかという答えは出ません。当時の私はまだ何もできなかったので、ほんの少しでもテクニカルなヒントになる部分があれば参考にしていたのですが、彼は「目が腐るから、マスターピースしか見てはいけないのだ」と

          ソール・ライター:写真の部屋

          ソーシャルメディアでの距離感:PDLB

          ソーシャルメディアでは誰とでも繋がれることから、距離感を見誤ることがあります。今日はそういうお話を。

          ソーシャルメディアでの距離感:PDLB

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          今日は立川談慶師匠の撮影でした。終わってから立川笑王丸さんの『お血脈』、談慶師匠の『錦の袈裟』を聴くことができました。

          今日は立川談慶師匠の撮影でした。終わってから立川笑王丸さんの『お血脈』、談慶師匠の『錦の袈裟』を聴くことができました。

          子どもや犬を撮る:写真の部屋

          写真を撮るうえで大事なことはたくさんあります。定期購読メンバーの皆さんと考えていきましょう。例題は「子どもや犬を撮る」です。

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