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ジョーク

「うちのパパは豪華客船の船長なんだけど、泳げないんだよ」
「うちのパパも飛行機のパイロットだけど、飛べないよ」

こういうジョークが好きです。面白い話を聞いたときの反応で、その人と仲良くなれるかがわかる。

「人間には三種類いる。数字に強いヤツと、弱いヤツだ」

これなんかは、人によっては「なんで三つ目がないの」と真面目に聞かれてしまう場合がある。ジョークの仕組みを説明するほど馬鹿馬鹿しいことはないから、無視するけど。

非常識を笑うためには「常識」を知っていなくてはいけない。常識から外れていることで面白さが生まれているのに、その前提を知らないと笑えない。

だから面白いとは知的であることと同義。

映画館とかで登場人物がジョークを言って観客が爆笑しているとき、ワンテンポ遅れてひそひそした声が聞こえることがある。「ねえねえ、今の、どこが面白かったの」一番興ざめする瞬間だ。

戦時中、配給もままならなくなったとき、何もない食料品配給所にあった貼り紙の前におばあさんが立っていた。

「大日本帝国の誇り、それは潤沢」と書かれている。

おばあさんはやれやれといった顔でこう言った。

「今までずっと我慢してきたんだもの。この潤沢とやらにも耐えてみせるわ」

この話を知人にしたら、彼も「潤沢」の意味がわからなかったので困った。

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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。