土曜の朝なので、DJがリスナーに話しかけるように書くよ。DJって言ってもKEN ISHIIさんの方じゃないよ。高島ヒゲ武さんの方だよ。

えー、最初のおハガキです。「アニさんの周りには奇妙な人がたくさんいますね。なぜ街でそんなに変な人に会うんですか」石川県金沢市のヤスケくん中学生からいただきました。ありがとう。

俺の周りに変わった人が多いんじゃなくて、変わった人に興味があるんだと思うよ。俺は無駄にジロジロ周囲を見回しながら生きてるから、不思議なことを見つけやすい。ヤスケくんの近くでも平等に起きていることだと思うんだ。

それを自分には関係のない「無意味で無駄なこと」だと無視するか、それとも「こんなことがあって面白かったよ」と伝えるかが違うだけで。無視じゃないな。最初から目に入っていないんだと思う。

俺は歩いているときでも、いつでも写真を撮っている。あとからパソコンで拡大して見ると、大人のほぼ全員がこちらに気づいていないんだけど、9割近い子供がカメラの方を見て、視線が合っていることに気づく。

なぜだと思う？子供は目の前に現れた情報を等価に収集しているからだよ。大人は銀座から渋谷に行くときは、銀座駅と渋谷駅しか考えていないんだ。でも子供は銀座線の全部の駅を見ているし、すれ違う人や走っているクルマやポスターや、こちらにカメラを向けている人など、全部を見ている。

俺もその目を忘れたくないと思っているというか、それしかできないんだよね。どちらが優れているとは思わないけど、何でも興味を持った方が楽しいし、写真を撮るにはその方が向いてると思う。エッフェル塔と凱旋門を見て帰ってきてもパリを見たことにはならないからね。

ヤスケくん、受験勉強頑張れよ。番組のステッカーを送っておきます。

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