部屋には水があった。
コンテに「部屋には水があった」と書かれているとして。
その一行で思い浮かぶのがどんな映像なのかによって、描かれる世界のバックグラウンドは変化する。描くべき世界が違うのがオリジナリティの大前提なんだけど、それは脳の中にあるストックの量による。
テーブルに重たい銀のトレー、アイロンがかかったリネン、ガラスボトル入りの水とグラスがふたつ。これはヨーロッパのホテルでの一例だけど、場所がモンゴルやニューメキシコや富良野だったら、たぶんできあがる映像は違う。
「部屋に水がある」という文章に対して少ない答えしか出せないのは、絵を作るボキャブラリーを作り出す体験の貧弱さを感じるし、最後に何を選ぶかは、知識や経験というカタログの厚さによる。
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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。