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兵庫県・神戸市東灘区・御影【街の中の私、私の中の街】

わたしの地元、神戸市東灘区の山側のおはなし。

わたしの家の周りにはいろんな動物が住んでいる。

朝はウグイスやメジロの鳴き声大合唱で目が覚める。
これが本当に気持ちよくて、この声で目覚めたいがために、私は実家に帰りたくなる。
ゆっくり眠りたいときでも必ず起きてしまう。このことを、わがままで最高の贅沢というのでしょう。

幼稚園の頃、わたしは父親と庭にサツマイモを4つ植えた。
次の日、庭一面、耕されていた。猪にサツマイモを、食べられてしまった。
その時、父親が『まぁ、耕されて良かったんちゃう』と言った。何が良かったのだろうかと思った。

また違う日、夜、ふと後ろを振り返ると、猪が3匹ついてきていた。
冷や汗がすごかったが、親分になった気持ちで一足一足をたくましく歩いた。

庭に猫が住み着いていた。うんちが臭かった。小学生のときに通っていた塾に、うんちをつけた靴で向かった。大惨事だった。
ある日、猫の出産現場に遭遇する。目を離せば消えてしまいそうな小さな猫が4匹ほど、身を寄せ合っていた。
それから猫はいなくなった。

猿もいる。私の家の屋根の上にいた。小学校のホームルームで先生が、猿と目を合わせてはいけないと言っていたのを思い出した。
なので、猿との思い出はあまりない。

イタチもいた。なぜか私の小学生時代の友人あすかちゃんがいるときに出没するのだ。 
いつも車の下から登場。 
イタチを見るとあすかちゃんを思い出す。

コンビニも自動販売機もスーパーも何も無い街。

私は動物と共存するこの街が好き。


新開地ニューあそび場の創造
安住の地「ライトシティ」

日時:2024年2月9日(金) ~ 25日(日)
場所:新開地アートひろば

あたらしい街にやってきて思うこと。
見慣れない街灯、住宅の明かり。
どれもまだ自分の街じゃない。
いつしか私は住人を名乗り、自分が「街」の一部に変わる。
気が付けばその街が「自分自身」を作っている。

本企画のテーマは「街に馴染む」
安住の地劇団員が考えた関連企画や、訪れた人の手で変わっていく展示空間、そして新作の演劇作品を発表します。
リニューアルした新開地アートひろばで、
安住の地と一緒に、新しい街「ライトシティー」を考えてみませんか?

演劇公演『あかり。』

脚本:武田暢輝
演出:森脇康貴、武田暢輝
〈あらすじ〉
そこに街があった。私たちは街の中で、街の一部として生きていた。
その街に生まれた新生児・灯(あかり)の身体は光をまとっていた。
灯は身体が発光する以外は、どこにも異常はなかった。ただ、光り続けていた。
いつしか街のシンボルになった灯は、この街の一市民になることを夢見る。

詳細はこちら▶ ライトシティー特設ページ

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