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フィクション

どうしてわたしはいつも
こうも文系の青年に恋してしまうのか

私の出会った文系の青年は
雨のあがった空を見上げるし

おっちょこちょいだし

私の絵を評論しはじめるし

最後はその絵を褒めて
君はすごいと言う

理系青年は
彼がずっと株価を気にしていた

誤解を招かぬよう言うと
わたしには理系青年と株の間に
なんの関係があるのかわからない

ただ、その時の彼がそうだったという話

それでわたしが
ねえ、なにしてるの?としつこく聞いたら

うるせえ!お前のせいで500万損した!

と怒鳴り散らし人混みに消えていった

そんなこんなでわたしには
文系青年には好感があり
理系青年には偏見がある

そんなわたしはいま
体育会系男子とお付き合いしている

体育会系男子は良い

料理したものをなんでも美味しいと
全て食べてくれる

友情や愛情を大切にする

なによりも素直だ

いまのわたしのつまりはそういうこと
そんなフィクション





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