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歩くことは考えること

道を往く、というのは一つのメタファーである。
先の見えない道は期待や不安だけでなく、未来への憧憬や不安など様々な感情が去来する。
道とはまた出会いである。
人や場所、自分が知らなかったものが目の前に現れることで、モノの見方、考え方が新しく開かれる。放浪が新たな道への起点ともなる。もちろん出会いは外だけでなく内にもある。深いところにある自己との対話、自分から遠く離れたものに出会うための道でむしろ自分に沈潜していくこともある。手放しながら奥深くへ、ある種の瞑想であろうか。
外に内に意識が進んでいくことは創作意欲へとつながっていく。昔から漂泊と詩情は相性がいい。そんなに遠出しなくても普段歩く道で少し感覚を鋭くするための時間を作ってもよい。

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