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絶望して、吹っ切れた瞬間。

今わたしは会社員をしている。
いわゆる「OL」である。

世の中に会社員、OLはたくさんいるけれども、わたしは学生時代、元々OLになることは全く考えていなかった。


看護師になりたくて、国家試験を受けて看護師になった。


しかし、その現実の厳しさに挫折した。
たぶん適応障害だった。
飛び込んだ精神科の先生は、診断はつけなかったが、かなりのうつ状態だった。

出勤する前はもちろん、休日に涙が止まらない。
病院の前の横断歩道で、車に飛び込もうという気持ちがいつも過った。
もう消えてしまいたかった。
学費を出してくれた親には辞めたいなんて、言えなかった。
これまで出来る子だったわたしには、挫折そのものもキツかった。

ふと、わたしは本当に看護師になりたかったのか?と考えた。
今の疲弊しボロボロになったわたしの心の答えは、「もう看護師はできない」だった。

もし人生をリセットするとしたら?

あぁ。OLになりたい。

OLになりたかった。羨ましかった。

小さい卓上のUSB式の加湿器をつけて、ロフトで買ったかわいい付箋にきれいな字でメモをしてみたい。

カスタムしたスタバを片手にひざかけをかけながら仕事をしてみたい。

お昼においしいパスタのお店を開拓したい。

オフィスカジュアルを綺麗に着こなしてハイヒールで歩きたい。

いいな、羨ましいな。
わたしはもう終わりだ。

・・・おわり?

あれ?じゃあ、もういっそ、わたしの人生は終わったことにしてみよう。

全部ない、もう終わったと思えば、この先なにかひとつでもいいことがあったらそれでいいんじゃないか?

最後のオマケ的に。

ふと、そう思える瞬間があった。

もう2つの国家資格も、4年間の本気でしてきた勉強も、その前の大学入試も、全部全部もうなかったことにして、過去はもう忘れて。

来世はカマキリとかかもしれないし、性別・年齢を考えても、いまが大チャンスだ。

そう思った。

もし、そう思えなかったら、もしかしたらわたしは居ないかもしれない。

今、OLをしている。

Francfrancのかわいい卓上のUSB加湿器も、スタバのチャイティーラテも、ロフトのおしゃれな付箋も、ひざ掛けも、セットアップも、ハイヒールも全部日常だ。

なんなら都会でアフタヌーンティーもいった。

幸いにもわたしは今世人間だ。

来世はカマキリかもしれないし、蚊かもしれない。
サバンナでライオンに怯えるかもしれない。
もしかしたら、アイドルとかの可能性もあるけど。

でも今こうして理想のOLライフをしてる今世。だいぶ幸せなんじゃないか?

消えてなくなりそうだった○年前のわたしへ。

OL、夢じゃないよ。

そして、人生結構楽しいよ。


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