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卒業制作発表会(27期生)

技能照査が終わり、毎年恒例!睡眠不足な日々を抜けての卒業制作発表会
今年は3つの班に分かれて1年間練りに練った作品を披露しました。



ビリヤード班

カレッジの卒業制作で遊具を制作するのは初めてかもしれません。
一般にあるビリヤード台を再現するのではなく、自分たちでいかに工夫したものを作れるか、自分たちが学んできた木造の技術をどのように盛り込むのか。模型などで検証していました。
どんな場所でも水平を保てるように足の部分をレベルアジャスターで調整できるようにし、実物はプレイエリアのラシャの下地材が石板を使うのに対し予算と移動を考慮しフレキ版を採用したりと工夫をしています。

またレールをどの素材で作るのかが決まったのはかなり後で、この辺りはいろいろ考えたようです。やはり建築カレッジらしく木で作ることになりました。ボールが転がる音もとても静かでびっくり。

プレゼンテーションは、流れが非常によく、途中で実演なども入れたりと飽きさせない手法をとり、私の中では満点に近い出来だったと感じます。


太鼓山車班

「動くド派手でやり切った感のあるモノを作る」

勢い!で押しまくる というメンバーのカラーというか・・・。
それで行けるのか?という不安がぬぐえないでいたチームですが
終盤に、その勢いに押されて妙に納得できたというか、いろんな要素を組み込んだ山車としてしっくり収まったというか。よかったと感じます。

材料の癖なども読み、単純そうに見える作業ほど、難しさがあることを実感かなりの試行錯誤し、みんなで考えて表現するチームワークの重要性
学ぶことが多かったことだと思います。

出来上がると恐ろしく重たい太鼓(笑)となりましたが、音を鳴らすと結構まともで、こだわったむくりも美しく出ていると感じました。

組子細工はパーツが多く、一つ一つはめていくのにも沢山の時間をつかいましたがとても美しく、大味な山車に繊細な美しさを与えていると感じます。
また組んだ木の頑丈さも再確認できたのではないかと思います。

制作発表会のプレゼンテーションの最後には太鼓を鳴らし山車を動かすデモンストレーションが行われ、大いに盛り上がりました。
大迫力!!! 狙い通りの卒業制作となりました(笑)


灯篭班

制作物としては 「The カレッジ」といったところ
カレッジで学んだ伝統工法をフルで生かした作品です。
この形に行きつくまでに描かれたCAD図面は本当に多く、
「安定感を出しながらも、厚ぼったくならない絶妙なバランス」を追求。
思考と改善の繰り返しが大事だと気付いたとのこと。

今回の材料は 西川材を取り寄せて使っています。
とても良い材なため、気合が入ります。

墨付けの作業では、地垂木が7寸 軒先に向かう垂木が5寸勾配と異なるため複雑で勉強になったようです。

ですが、いかんせんパーツの数の多さ、瓦もすべて木で作るというこだわりにより、少人数で作業ボリュームが尋常じゃない!卒制発表会に間に合うのかとハラハラしました。

丸瓦のパーツ加工やそりの合わせ方などが本当に大変そうでした。

屋根の荷重が芧負にかかる問題にも、垂木を桁の芯に通し、桁で垂木を支えるようにして解消しています。

なんとか 完成!!
残念とするならば、プレゼンテーション迄時間がとれなかったことかな。

それでもぎりぎりまで発表の準備をし、本番にちゃんとまとめることができました。発表の最後に 灯篭の点灯なども行い好評でした。


27期生は一人一人が発表がうまく、用意された台本を読むのではなく、自分の言葉で順番立てて話すことができていました。
こういう力は今後仕事をするうえでとても重要です。
卒業してからも、自分たちの仕事を自信をもってアピールし、仕事の幅を広げていけるように頑張ってもらいたいです。


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