『所さん事件ですよ/外来生物』:メモ

▼チガヤ:日本古来の植物。鳥取砂丘で、砂丘の草原化を引き起こしている。①砂丘の砂から街を守るために人間が保安林を作った。②景観を良くするために保安林を伐採した。③保安林の根本に繁茂していたチガヤが砂丘に進出した。

▼カダヤシ:メダカそっくりの北米産の繁殖力旺盛な淡水魚。奈良の興福寺の池で大量発生。①奈良の興福寺が戦後、「放生会(ほうじょうえ)」を始めた。殺生を戒める目的で、池に金魚を放す行事。②他の魚も池に放していいと考えた誰かが、ペットのカダヤシを放した(というか捨てた)。③事態を憂慮した興福寺は3年前から放生会を中止。

▼キョン:中国産の小さめの鹿。千葉県の動物園から逃げ出して大繁殖。現在は推定7万頭。年間5000頭を駆除している。中国や台湾では希少生物として保護されている。彼の地では珍味として消費されている(だから数が減ったのだろう)。

▼ワカメ:オーストラリアの海岸で大量発生して、現地の魚の餌になっていた、現地の海藻を駆逐している。タンカーの「バラスト水」に紛れて、オーストラリアにやってきたと考えられている。バラスト水とは、バランスを保つためにタンカーに積み込む海水のこと。出発地で取り込み、到着地で放出するので、そこにワカメの胞子が紛れ込んでいたら、遠征「種まき」をしているようもの。

(穴)いずれにせよ、外来生物という概念を作り、外来生物を大事件にして大騒ぎしているのが、地球最凶の外来生物であるホモ・サピエンスであるという事実が、「外来生物番組」最大の嘲笑いどころ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?