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畑周辺の春の野草 ホトケノザ

 ホトケノザ(仏の座、学名: Lamium amplexicaule)は、シソ科オドリコソウ属の一年草あるいは越年草です。別名はサンガイグサ。
 なお、こちらは春の七草に数えられる「仏の座」とは異なるようで、春の七草に出てくる仏の座は、どうやら本当はキク科のコオニタビラコのことらしいです。

こちらも丸い葉が仏様の台座(蓮華座)に似ていることからそう呼ばれるようになったらしい。

 植物学者の牧野富太郎先生は、こちらのホトケノザを春の七草だとした江戸時代の小野蘭山や貝原益軒の間違いを指摘し、タビラコこそが七草に出てくる仏の座だとされています。

私は虫を誘うためのホトケノザの花弁の模様が、小動物の顔に見えるところが好きなんですよね。

 で、実は先生はそのことを重々承知の上で、あえてこちらのホトケノザを食べられたことがおありのようで、著者『植物記』には、その時の様子が次のように書かれています。(^^;)

「蘭山の様にこれをタビラコだと信ずる人はマー一たびこれを煮てヒタシモノにでもして食って見たまえ。細やかではあるが葉に沢山な毛が生えて毛の本に硬い点床(ムラサキ科の植物には普通にそれがある)があって、嚥下する時それが喉を擦って行って気持ちの悪るい感じがする。そんな者を強いて好んで食わ無くてもそのお隣りに柔かくてオイシそうな本当のタビラコがウントコサとあるじゃ無いか。常識から考えたって直すぐ分る事ダ。」

「今日世人が呼ぶ唇形科のホトケノザを試に煮て食って見たまえ。ウマク無い者の代表者は正にこの草であるという事が分る。しかし強いて堪えて食えば食えない事は無かろうがマー御免蒙るべきだネ。」

青空文庫『植物記』より抜粋

 よっぽどまずかったに違いない。www

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