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びわ湖の夕景 コハクチョウのレストラン

前回の続きです。

 コハクチョウは夕方遅くになると自分たちのねぐらへ帰るために飛び立ちます。ただ、彼らは体が重くてその場から直接飛び立つことができないので羽ばたきながら水面を蹴りつつ走って離陸するんですよね。
 これだけの数のコハクチョウがいるなら、さぞかし離陸する姿は壮大だろうと楽しみにして待つことにしました。

 コハクチョウは飛びたくなると首を縦に振りながらコウコウと鳴きかわしますので、どの家族が飛び立とうとしているかがすぐにわかるんです。

 ところが、この群れはどの家族も一向に飛び立とうとする気配がありません。あれれ?どうするんだろうと思って見ていたら、私が来た時に警戒して一旦離れた岸の方にどんどん近寄って来るではありませんか。

 で、私の目の前でおもむろに水草を食べ出しました。ははあ、これはもうここで一夜を明かす気だな。
 最初は警戒して離れていたけど、私が座り込んで石のように動かないから、警戒を解いたに違いありません。もう全く怖がってないですね。(^^;)

 コハクチョウはこうして逆立ちをして長い首をまっすぐに下におろして餌をあさります。びわ湖では主に水草をエサにしていますけれど、実際にはどんな種類の水草を好むのかは詳しくわかっていません。ただ、びわ湖に最も多く生えているカナダモ類は食べないようです。

 ちなみにコハクチョウが食餌を始めると必ずカモたちが寄ってきます。カモも水草を食べるのですが、彼らは深く水中にもぐって給餌することができませんので、こうしてコハクチョウたちのおこぼれに預かるのですね。(^^)

 続きます。

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