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スペイン 就労・研究ビザ(家族帯同も)申請への道のり 2023年

ここに記載するのは家族全員日本国籍、研究・就労ビザ申請する本人(弥次さん)とその帯同家族(パートナーであるトメと子供 小弥次)がどうやってスペイン滞在のビザを取得したかというまとめです。学生ビザ申請とは異なるのでご注意ください。



ビザって何?

90日を超える長期滞在にはビザが必要。
ビザには学生ビザやら就労ビザやら色々あり、さらにその帯同家族では必要な書類も異なります。しかし、スペイン大使館のホームページをみても、研究なのか就労なのかよくわからず。(後から調べてみたところ、フランス大使館のサイトは日本語で分かりやすく記載されており、国が違うのであくまで参考ですが、見てみるといいかもしれません。)

いわゆる学生留学ではない社会人が研究でスペインに留学するビザを求めて色々試行錯誤した記録です。
参考になれば幸いです。


スペイン大学とのやりとり(居住許可の事前取得)

海外に研究しに行っていいよという職場からの許可を得たのて、意気揚々と弥次さんは留学希望先の研究室とやり取りを開始します。そして、給与は出せないけど共同研究者の立場で来ていいよと許可をもらいます。正式な招聘状を発行してもらいました。

その結果、実際には給与は日本に在籍する職場から支払われますが、肩書としては共同研究者なので、研究・就労ビザが必要とスペインの大学が判断してくれました。
この場合、雇用者となるスペインの大学が事前に居住許可を公的機関に申請し、その許可書をビザ申請に添付するという形式になっているようです。
このため日本でのビザ申請の前に、スペインの大学に様々な書類を提出する必要がありました。そして招聘状に加えて居住許可書を取得後に、ビザを申請するようにと指示されます。
居住許可申請の手続きで一番大切な書類は、家族であることを証明した書類です。
まず家族全員の戸籍謄本を取得し、これを外務省にアポステイーユ認証を依頼し、認証を受けた謄本をスペイン政府公認通訳者によってスペイン語に翻訳してもらいます。(後述)これによって家族であることを証明できます。

スペイン政府公認通訳のリストを大学が提示してくれたので、その中から日本語が通じそうな方に依頼しました。
メールでやり取りを行い、PDFで翻訳された書類を受け取り、別途国際郵便で原本も受け取りました.このPDFをスペインの大学に送り手続きをしてもらったところ、無事居住許可が三人分おりました。

この辺りが、個人の学生留学とは異なることであり、ネット上では探しても見つからなかったので、この記録を残しておきます。

戸籍謄本:戸籍がある自治体に請求
アポスティーユ認証:外務省領事移住政策課証明班によるアポスティーユ証明 窓口に郵便で依頼(ゆうパックでOK)  
政府公認通訳に翻訳を依頼 という3段階が必要なのでここで3週間ほど時間を要します。有効期限との兼ね合いもありますが、早めに動く必要がある書類です。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000551.html


いざビザ申請へ

こうしてまずはスペインの大学から居住許可(留学・就労許可のビザ申請目的でj居住許可が弥次さんにおり、トメさん、小弥次には家族帯同者としての居住許可)の書類が届き、この段階でNIEという外国人のためのマイナンバーのような番号を得ることができました.
おそらく個人での留学ビザ申請では、このNIE申請をスペインに入国後に行うのだろうと思います。多くのネット上の情報はその流れになっています。

大使館への提出に必要な書類は本人と帯同家族では異なります。
下記にまとめたのは日本国籍を有する夫婦2名に未成年の日本国籍の子供のケースですが、あくまで2023年夏前の状況です。
特に帯同家族の書類が重要なのですが、スペイン大学に申請した書類をそのまま使います。(アポスティーユ認証がついた戸籍謄本にスペイン政府公認翻訳をつけたものです。)
この書類はスペイン入国後に住民登録する際にも必要でしたので、入国する際にも忘れずに携帯します。

申請に必要な書類

  • ビザ申請書

    • 記入の仕方が分からないところは空欄にして受付で確認して記載しました。(大使館のHPからダウンロードしてPDFに書き込みます)

  • 写真(スペイン入国後にもTIEカード申請時に使用できるため、必ず背景を白にしておく。簡単証明写真の機械で背景を白に指定して撮影。メガネを外しておいたほうがいいという情報もあります。)

  • パスポート:原本とコピー

  • 大学からの招聘状

  • 経済力の証明書(原本とコピー)

    • 給料明細直近3ヶ月分と銀行の通帳 それぞれ原本とコピーを持参しました。

    • ネット銀行の場合、残高証明を英語で無料で取得できる場合もあり、それも用意しました。(SBI住友信託銀行)

  • スペインの民間医療保険加入証明

    • スペインの民間医療保険加入については留学コンサルタントをしている方のブログ(https://valencia-ryugaku.com/procedure/preparation-japan/insurance)に紹介されているAdeslasを利用しました.この医療保険加入が必要というのは最近のルールみたいです。この保険証明がないからダメと窓口で言われている若者を見かけました。大使館のHPには記載があります。

  • 無犯罪経歴証明書(これは開封すると無効なので原本のみ.未成年は不要)

    • 日本で居住する地域の警察本部に記入済みのビザ申請書とパスポートを持参して訪れます.予約制ではないですが、事前に窓口が空いている時間を確認していきます.証明書発行の手数料をどこで払うかも予約時に教えてくれるので、支払って領収書も用意しておきます.機械による指紋採取があります。1週間ほどで出来上がるのでまた取りにいきます.日本の警察は優秀なので、英語、フランス語、スペイン語など主要な言語に翻訳してくれているようです。

  • 健康診断書(所定の書式を大使館のHPからダウンロードして病院で記載してもらいます。)

  • 住民票(原本とコピー.コピーはたくさんとっておく)

  • 航空券(往路)の予約確認書

  • 家族関係証明

    • 戸籍謄本に、アポスティーユ認証・スペイン政府公認通訳者による翻訳をつけたもの(コピーと原本)

・スペインから届いている居住許可書 
これは大使館のホームページには記載されていないので、ホームページで確認しているとうっかり忘れそうになりますが、一番大事な書類でもあるので、必ず忘れずに提出します。



必要提出書類 一覧

これらの書類を持って(子供は代理申請でOKなので大人だけ)、夫婦揃って東京 六本木にあるスペイン大使館に申請に行きます.発給されたら受け取りにも行かないといけません。
7月からは夏休みで1日に受け付ける人数が制限されるので、頑張って朝一を狙って行く必要があります。

注意!

ここで注意! 家族関係の書類を持参したのにも関わらず、受付で提出を要求されず、その後提出を求められたため、ビザ発給が遅れました。(間に合ったのですが、受け取りに行く時間を確保するのが大変でした)
家族の分三人分をまとめて申請したため、受付の人がうっかりしたようです。
もし要求されなくても絶対に必要な書類なので確認してください。

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