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anon future magazine

未来を複数化するメディア〈anon press〉のマガジン。SFの周縁を拡張するような小説、未来に関するリサーチ、論考、座談会等のテキストを配信していきます。更新頻度は月4回程度… もっと読む
〈anon press〉ではビジネスとフィクションを接続することを目指し、SF作家・文筆家・エンジ… もっと詳しく
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運営しているクリエイター

記事一覧

佐川恭一「最高の夏」

◆作品紹介  ぼくはカフェの二階の窓際席に座ってチューチューとアイスコーヒーを飲みながら、外に見える四条大橋を渡るカップルたちを見つめていた。右も左もカップルで、夏だし薄着で鼻血ブーだから、ぼくはアイスコーヒーをすごく飲んでいた。正確にはMサイズを四杯。はっきり言ってお腹はかなりゆるくなっていたし、手だってカフェインで少し震えていたかもしれない。でも今日は土曜日だからこれからが本番で、さらに「夜」を明確に意識したスタイルのカップルが見つかるはずだ。いまのところぼくにもっとも

SCD「Zy7Qk9Bm2Xn」

◆作品紹介 Zy7Qk9Bm2Xn  都市の光は夜空に散らばる星屑のように煌々と点灯し、数学的フラクタルの理論に従って無秩序に、しかし確かな規則性を持って配置されている、地上には電子の海が静かに流れ、情報のビットが光速に近い速度で伝達される光ファイバーの網目が無数に敷設されており、それらは量子力学の不確定性原理に基づく確率論的な振る舞いを見せる電子と光子の粒子群を運び、運ばれている情報そのものが実体性を持たず、その存在は確率波の中でのみ認識され得るものだった、この都市の一

平大典+永良新「パチンコア・パチンカス」

◆作品紹介

桜井夕也「Neuromantic Wintermutant/Perfect Garden」

◆作品紹介

【展示】文喫 六本木「あなたのディストピア展」に anon press が参加

六本木の書店「文喫」にて開催の企画展「あなたのディストピア展」に anon press が参加し、エントランス空間にて展示を行ないました。 本展では、これまで anon press に掲載された100作以上の中から編集部がテキストを選定し、壁面を覆うイメージと床面に散らばる瓦礫を制作。 そこでは anon press の作品たちが既存の文脈を離れ、自在に泳ぎ回りながら、新たな繋がりを結んではほどけていきます。無数の物語が切り刻まれ交雑する混沌の中から、鑑賞者各々が何かしら

イシュマエル・ノヴォーク「陽気な孤児たちの、たかが一本か二本の腕によって拵えられたもの」

◆作品紹介

灰都とおり「文学少女生成デスゲーム」

草間小鳥子「Phygital Hallucination」

◆作品紹介

水町綜「蝿の姫君」

◆作品紹介

永良新「時間少女《タイム・メイカー》」

◆作品紹介

十三不塔「三枚つづきの地獄絵」

◆作品紹介

伊島糸雨「微睡む塔のエフィジー」

◆作品紹介

青島もうじき「エンジェル・メーター」

◆作品紹介

anon records スタート記念! anon pressレコメンド音楽座談会

MON/KU「Long, Long, Long October」 KYLE MIKASA「Trash Metal Gabber」 メンバー紹介平大典(以下、平):今日は、anon recordsの開始を記念して、編集部メンバーで去年の音楽で印象に残ったものやレコメンドなどをざっくばらんに話せればと思います。まず、12月から始まったanon recordsについて、てーくさんから紹介をお願いします! てーく:てーくです。編集部内で音楽の話することが多くて、いつかのミーティ