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世界は、あなたの言葉でできている

 ぼくたちの周りには言葉があふれている。

 それは、コンビニのレジで言う「ありがとうございました」だったり。退社する時の「お疲れ様です」だったり。

 もちろん、辛い言葉や、悲しい言葉だってあふれている。

 昔言われたひどい言葉に、今でも胸を痛めたりもする。

 最近になって、そういう時の対処法を思いついたから、話してみたい。

 すごく簡単に言ってしまえば、「ポジティブな言葉に置きかえる」ということだ。

 「なんだ、そんなことか」と思ったかもしれない。でも、ちょっとした理屈と理由がある。それを聞いたら少しは「なるほど」と思ってもらえるかもしれない。

 アファーメーションという手法がある。自分に対して肯定的な言葉を「宣言」する、というものだ。例えば、「私はこのブログを良いクオリティで素早く仕上げることができる」、と口に出して言ってみる。すると、その「宣言」が人の潜在意識に働きかけて、集中力向上や、ストレス軽減をもたらす。そして、結果的に、目標達成をしやすくなる、らしい。

 なんだかスピリチュアルで怪しい気もするけれど、実際やってみると確かにやれそうな気がしてくるのだ。

 これを日常のあれこれに当てはめてみる。上司に嫌なことを言われたら、「私はこの言葉によって、自分の知らない一面を知ることができる」と言ってみる。すると、上司の嫌味が、自分の再発見に転化する。


 軽く考えすぎだろうか? そうかもしれない。

 どんなによく考えようとしても、そうは思えないこともある。それはぼくにだって、たくさんある。


 ただ、こう考えるのは、もう一つ理由があるのだ。

 それは、「世界は、あなたの言葉でできている」ということだ。

 あなたがある景色を目にした時、それを「美しい」と思うか、「ありきたり」と思うかは、まったくあなたの言葉しだいだ。

 だから、ひどい言葉を言われた時も、それをどう受け止めるかは、あなたの言葉しだいなのだ。

 ぼくが、「あなた」ではなく「あなたの言葉」というのにも理由がある。

 「あなた」自身はなかなか変えられなくても、「あなたの言葉」は意外なほど簡単に変えられるからだ。

 そんなに色々と悩まなくてもいい。ただ、少しだけ力を使って、自分の中の重りみたいなものを、軽い言葉に変えてみるだけでいい。それだけで、少しは楽になると思う。

 

 ちょっと蛇足を加えると、「言葉を変える」ことは、「ものごとの多面性」に気づくことなのだと思う。自分の目に映る世界は、自分の価値観で色付けされているけど、それはもちろん絶対じゃない。時間が経つと、好きだった音楽が退屈になったり、好きなケーキの種類が変わったりする。まして、自分と他人ならもっと隔たりがある。だから、相手の言葉の真意なんて、なかなか分からないとも思う。

 相手を理解しようとすることは、とても大切だ。だけど、自分が本当に辛いなら、そんなことはしなくていいと思う。自分の都合のいいように変えてしまえばいい。そうして、元気になったら、また向き合っていこう。

 あなたの言葉が世界をつくる話。またしてもオチはないけど、どうせなら、世界は美しいほうが良いと、ぼくは思う。

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