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【麻酔編】手術室看護師の勉強のコツ!

「麻酔」と聞くとどんなことを思い浮かべますか?
「薬剤を投与すると患者さんが眠る」、「手術による痛みを取り除く」そういったイメージがあるのではないでしょうか。

麻酔には様々な方法があり、術式や患者さんの状態に合わせて麻酔科の先生が麻酔の方法を選択することが多いです。

そこで、私たち手術室看護師が麻酔について何を勉強するべきか。

新人の頃からの私なりの勉強方法について、3つのポイントに分けてお話させていただこうと思います。


◆Point.1 闇雲に薬剤を覚えようとしないこと!

新人の頃は手術室にある薬剤を一から覚えようと、本屋に行って麻酔に関する薬剤の本を購入し、勉強をしていたことがありました。

しかし、どんな時に使用するか、この薬剤を使用する上での注意点や副作用は何かなど関連付けて覚えるのはとても大変で、実際に現場で活かそうとしても「この薬なんだっけ?」となかなか出てこないことが多かったのを覚えています。

もちろん、このような勉強方法でスッと頭に入り、関連付けて覚えることができ、現場でも生かせる方はいらっしゃると思います。


しかし、私にはその勉強方法が合わなかったため、

その日に自分が担当した手術で使用した薬剤と、どんな時にその薬剤を使用したのかを全てメモに取る
   ↓
自宅に帰ってからその一つ一つの薬剤を調べ、入室から退室までの一連の流れに沿って、関連付けて覚えていく

という方法に切り替えました。

そうすることで、手術の流れに沿った薬剤の投与の仕方、また、患者さんの状態に合わせた薬剤の選択など手術全体を通して把握することができるようになりました。


◆Point.2 それぞれの麻酔方法に対する看護師としての役割を把握する!

麻酔方法や麻酔に必要な薬剤を把握した上で、私たち看護師にはどのような役割があるのか。

例えば、全身麻酔で言いますと、麻酔が導入され、患者さんの意識がなくなったことを確認した後には麻酔科の先生による「挿管」が待っています。
病院や先生によってやり方は色々ありますが、看護師の役割として挿管の「介助」があります。

そこで把握しておくべきことはまず挿管とは何か、なぜ挿管が必要なのかを知り、次に必要な物は何か、その物が正常に機能しているかのチェック(例:喉頭鏡のライトや挿管チューブのカフ等)、それらの上で、挿管の流れや介助の際の注意点を把握していきます。

更に、患者さんの意識がある状態での麻酔(例:脊椎麻酔や硬膜麻酔など)では麻酔の際に重要な体位を取るための注意点を把握し、それに合わせて患者さんにも声を掛け、そして、患者さんの不安や恐怖をできる限り取り除き、体が動くことのないよう、スムーズに麻酔が導入できるような看護が問われるため、看護師としての役割を把握することはとても重要になってきます。


◆Point.3 分からないことは麻酔科の先生に聞く!


参考書には基本的な知識を習得するための内容しか載っていないことが多く、

「この先生はなぜ今この薬剤を投与したのか」
「なぜこのような方法を選択したのか」


そう疑問に思うことがあり、参考書を広げて考えてもなかなかその答えが見つからないことが多々ありました。


しかし、そこで悩み考えてばかりいてもただ時間が過ぎていく一方です。

そのような時には、勇気を出して手術を終え、手の空いた麻酔科の先生を捕まえて質問することが一番ですよ。

なかなか勇気が必要なことのように思えるかもしれませんが、先生たちは快く、また分かりやすく答えてくれます。
なので、考えても答えが導き出せない時には勇気を出して先生に聞くことが一番の解決策であり、参考書にはないとてもいい勉強になります。

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