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大学卒業を控えてアカデミアの将来に不安を感じる

大学の卒業式まであと3日。

夏に大学院入試に再トライするし、今度こそ合格するつもりです。
でも次に大学院に入学をするまでは「学生」ではないので、この1年はどちらかといえば「社会人」として扱われると想像しています(就職するわけではないですが)。今までになくお金について考えるようになりました。

南極に生育する植物の適応戦略をフィールドワークを通じて研究したい。
それは間違いなく本音で、心の底から思っていることです。

でも、同時に(自分でいうのもアレですが)自分はかなり生真面目で完璧主義というめんどくさい性格をしているため次のようなことを考えてしまいます。

「同期がそこそこに稼ぐようになる30歳近くまで学生で、朝から晩まで研究を続けても無給で授業料を支払う赤字、もしくは運よく学振をとれたとしても年収約200万(さらに授業料の支払いあり)。その後にポスドクとしてアカデミックに進んだとしてもかなりの薄給。それで本当にいいのだろうか」

「結婚願望はあれどもそういう経済状況で結婚などのライフイベントを迎えられる気が全くしない(というかデートに誘うことすら逃げ腰になります)。ズルズルと先延ばしにしても、いつアカデミックの研究職に定職としてつけるともわからない。その人生で本当にいいのかわからなくなる。」

これもまた本音です。


もちろん、これは今の僕が見ている未来予想で、実際はもっとも幸運に恵まれて研究も恋愛も就職もトントン拍子に進行する可能性もあります。

また、こういう話を聞くと「好きなことをやってるんだから~」「進学しないで働けば~」「できてる人もいるんだから~」「人からどうみられるかではなく~」などの感想を抱く人もいると思います(同意する面もあります)。

でも、そうじゃない。
”今の”大学卒業を目前に控えた自分はそこが不安なんじゃ!と言いたい。

進学せずに晩年に後悔する人生は送りたくないので、進学をやめる選択肢はありません。
でも、社会の仕組みとしてこのアカデミックの茨の道を舗装してほしいとも思うのです。なぜなら、論文投稿などで日本や世界のアカデミックに貢献している人たちに、もっと適切な報酬が支払われわれるべきだと思うからです。

頂いたサポートは、南極の植物を研究するために進学する大学院の学費や生活費に使わせていただきます。