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ウィルバーと私(その6):映像で解説

「自分はどうも文字を読むのが苦手で・・・でもケン・ウィルバーという思想家については勉強してみたい」
そんな方のために、私が「ポンカワンカ・ラジオ」でウィルバーについて解説している回をご紹介しておく。
正直な話、これは「お宝映像」だ。
特に#25と#26の二回はめちゃめちゃ内容が濃い。
ウィルバーの著作のうち、入門書にして実践の書としてお薦めなのは「インテグラル理論を体感する」だが、この本の中核を成す部分をこの二回分で解説している。

ラジオでのウィルバー解説は今後も続けていくつもりだが、これはあくまでウィルバー理論の「概説」にすぎない。本来はウィルバーの著作を一冊でも直接読んでいただきたい。しかも、ウィルバー理論は読むだけではなく、実践してこそ価値がある、ということもお忘れなく。
もっと言えば、ウィルバーを一冊も読まなくても、その理論を知らず知らずのうちに実践している人もいる。当然のことながら、そういう人の方が、むしろウィルバー理論の体現者・証明者だ。

ではなぜウィルバー理論を知り、それを実践しなければならないのか。
なぜなら、ウィルバー理論は人間がこの世に生まれて人生を生きて行くということの全体的なプロセスそのものを扱っている理論であり、なおかつ個人にとっての「意義ある充実した人生とは何か」ということだけではなく、人類全体にとって、どのような方向へと歩みを進めることが、この地球上で安定した平和的な、持続可能なかたちでの生存につながっていくかも示唆してくれるものだからだ。

では、YouTubeでの5回分(#24~#28)のラジオの内容をご紹介しておく。

#24 ケン・ウィルバー読書案内(21世紀の人類のナビゲーター)

ケン・ウィルバーは、現存する世界で最も重要な思想家と言われています。その業績は、まさに混迷を極める21世紀の人類に、あるべき方向性を示す水先案内役として高く評価されています。
私は、30年ほど前からウィルバー思想を個人的に研究し、その内容を実人生において実践するよう努めてきました。残念ながらウィルバーは、語られることはあっても、読まれることの少ない作家の一人でもあります。そこで今回は、私自身の読書経験を活かし、邦訳が出版されているウィルバーの著作の中から、目的や対象読者に合わせた推薦図書をいくつかピックアップし、ご紹介したいと思います。
https://youtu.be/0zY48LvTJ2E

0:00 実践家としてのウィルバー
4:20 グレース&グリット―愛と魂の軌跡
10:53 ワン・テイスト
11:21 進化の構造
12:21 意識のスペクトル
13:28 無境界
15:24 インテグラル・ライフ・プラクティス
17:27 インテグラル理論を体感する
20:00 アートマン・プロジェクト
24:33 インテグラル理論
25:23 万物の歴史
27:32 インテグラル・スピリチュアリティ
29:30 The Religion of Tomorrow
32:33 ケン・ウィルバーは21世紀の人類のナビゲーター

#25 インテグラル理論の実践を巡って Part.1 グローイング・アップ(成長の道) 意識成長の異なる2つの道

人間が意識の成長を遂げるには、大きく分けて2つの異なる道がある、とケン・ウィルバーは言っています。そのひとつは「グローイングアップ」の道、もうひとつは「ウェイキングアップ」の道です。
今回は、この二つの道のうち、特に「グローイングアップ」の道について取り上げます。
ウィルバーは、この「グローイングアップ」の道を説明するのに、クレア・グレイブスとその継承者たちによって開発された「スパイラルダイナミクス」という意識成長のモデルをよく引き合いに出します。この「スパイラルダイナミクス」を中心にお話しします。
https://youtu.be/rOUvK3Gd9gk

0:00 グローイング・アップとウェイキング・アップ
2:00 グローイング・アップの道は「隠された地図」
4:28 ゲノムとミーム
5:02 「隠された地図」から「開示された地図」へ
7:30 20世紀に開示された地図
8:30 スパイラルダイナミクス
10:21 グリーン段階
12:46 スパイラルダイナミクスの各段階の人口比率
14:36 グリーン段階の「遂行的矛盾」
16:53 上位階層は下位階層を含んで超える
18:48 グリーンからイエローに上がる時の「壁」
25:09 「成功は運、成長は必然」

#26 「ウェイキング・アップ(覚醒)の道 」インテグラル理論の実践を巡って Part.2

人間の意識の進化には、大きく分けると縦方向の「グローイング・アップ」と横方向の「ウェイキング・アップ」があります。
今回は、そのうちの「ウェイキング・アップ」について解説します。
ウィルバーがどのようなプロセスを経て究極の意識状態に到達したか、といった話も織り交ぜます。
最後に、グローイング・アップとウェイキング・アップを「ウィルバー・コムスの格子」という概念図で統合します。
https://youtu.be/ww5mSVnAOIg

0:00 意識の三つの状態(覚醒、REM睡眠、ノンREM睡眠)
3:34 第四の意識状態(変性意識)
4:39 第五の意識状態(究極の意識)
6:29 脳波と瞑想との関係
10:38 24時間サイクルの意識の循環
12:05 「明晰夢」の二つの意味
14:39 ノンREM睡眠のときにも人は夢をみている
16:38 瞑想(覚醒)の効果
17:39 ブッダの意識状態(エピソード)
20:39 「神の声を聴く」から「神の視点に立つ」へ
26:15 意識の状態(ステート)の5段階の進化
29:24 マインドフルネス
30:45 人は「ウェイキングアップ」だけでは「グローイングアップ」しない
33:20 夢(ドリームワーク)は意識の成長に役立つ
39:09 時間を超越した(ビッグバン以前の)意識状態
43:26 「ウィルバー・コムスの格子」
Total time 46:53

#27 ケン・ウィルバー理論はメタ理論

ウィルバー理論とはどのようなものか、「メタ理論」つまり「理論のための理論」「様々な理論を統合する理論」という観点から解説。
さらに、「インテグラル夢学」についても言及。
https://youtu.be/0TbsdWt9SPk

#28 意識が高い、低い、「レベチ」とは何か?心理学者クレア・グレイブスの実験

ケン・ウィルバーが盛んに引き合いに出している、洗練された意識発達の段階的モデル「スパイラル・ダイナミクス」の生みの親、発達心理学者のクレア・グレイブスが行なった心理学的実験について。
「スパイラル・ダイナミクス」の8段階は、大きく二つの「層」に分かれる。この二つの決定的な違いとは?
意識が発達するとは、下の段階を「含んで超える」こと。その意味を図解。
https://youtu.be/CynxFgcIgD0


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