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【水星の魔女20話】頼む、シャディクの話をさせてくれ

8割シャディクとグエルの話です。
かなり浸りながら書いててだいぶきしょいんだけど許して欲しい。


【シャディクVSグエル(前半)】

思ったより早い直接対決となった。

『グエル、お前は何処にいる』

飛び立つミカエリスのメインサイトが発光→アップからOPへ。SEEDっぽい演出。
定番だけどやっぱりカッコいい。

ミカエリス、ヒロイックな見た目に反して右腕のビームブレイサーがあまりに異形なのだけど、これがシャディクの「思想自体は正義に基づいているがそのための手段は選ばない」というキャラクター性に完璧にマッチしていてメカニックデザインって凄いなあと思う次第。

プロスペラが暴れている=議会連合の裏に気づいている=この前探りを入れてきたのもあって自分たちの繋がりがバレている(いなくても時間の問題)ということで隠蔽を図るまでの動きは早かったけども、ドミニコスも動いている以上正直この時点でほぼ詰んでいるのは彼もわかっていたはず。

でもまあ、コンポタは完全にキレちまってるのであんまり関係ありませんでしたね。


『気取られる前に確保しろと言われなかったのか?』

『お前がそんなだから、ミオリネは──ッ!』


言われてたし、地球でもミオリネほっぽってぷらぷらしてました。

グエルがついてたらどうと言う話でもないが、少なくともグエルとケナンジさんが残っていればプロスペラへの牽制になっていたのは事実。

Twitterとかでは割とミオリネが甘くなって前向きに色々始めたことや、ミオリネの婚約者に戻ったことに対して嫉妬してグエルにキレているという見方が多かったので「ふ〜んあれ聞いてそういう解釈になるんだ」と思っていたりしたけど、これ聞いてやっぱそうだよなと。

多分今頃Twitterでは『仕掛けたのはお前だ』に対して総ツッコミが入ってるんだろうな。アホくさ。知らんけど。


どうでもいいけど「これ以上近づけば撃つ!」と言い終わると同時に打っててシリアスなとこなんだから笑かすなと思ったね。

乗せられちゃってぇ。



【学園の惨状①】

魔女は最後まで利用させてもらうと言ったシャディクの予想通りノレア大暴れ。死傷者多数。

ノレアは元より、5号がルブリスウルを見つけた時点で「あーこれは2人とも……」と思いながら観ていた。

・ペトラちゃん死亡フラグ。しっかり後ほど回収。いや死んだのかな?わからん。

・ドミニコスのベギルペンデ、バックパックのアンチドートついてないね。

・地球寮やミオリネの温室もめちゃめちゃ。
 我々の心もめちゃくちゃ。

・ようやくニカが合流。
 雨降って地固まる感じ、じんとくる。

・フェルシーちゃんチュチュの共闘もじんとくる。



【シャディクVSグエル(後半)】

10話の決闘ではあまり目立った活躍のなかったシャディクだけど、本気になったらグエルをほとんど圧倒する実力。
銃を持つ右腕を破断、盾をめしゃめしゃにし、反撃を意に介さず本体に肉薄。死角からのソードビットはインコムで防ぐ始末。化け物。

頭吹き飛ばされたシーンのインパクトが強くて忘れてたけど、よくよく考えたらこいつスコア6のエアリアルとほぼタイマンでカチ合って後退させ、足場悪いところに追い込んであと一歩で討ち取ってたんだよな。つえーわそりゃ。


『お前が上手く立ち回れば父親は死ななかった。お前が戻らなければグループを穏やかに解体出来た』

『お前が付いていながら、ミオリネは手を汚す事になった!』

「テロに加担した逆賊が何を!」


先にも書いたし先週もチラッと触れたけどシャディクがキレてるのって結局ここで。実力を認めていたからこそ考え無しで何も出来ないグエルを許せないわけだよね。

グエルが3話で言った



「これは俺の決闘だ」

「俺の、俺だけの──ッ!」


ってセリフ。
御曹司としての地位も、最新のモビルスーツも全て周りから与えられたもので、決闘も勝利も全て父親や会社のためのものだったけど。

けれど強さだけは。

強さだけは確かに自分のものであると。

たとえ父親でもそれだけは侵させはしないと。

これがサブタイトルでもあったグエルのプライドであり、この勝利への執着、譲れないものへの意志の強さがシャディクが認め、まがいなりにもミオリネを預けるに足ると思っていた部分でもあったのだと自分は思っている。

グエルはグエルで色々見てきてもちろん成長しているんだけど、結果己の無力さと無知さを知り、かつての堅固な意志を、自分の力で全て手にしようとする姿勢を失ってしまった。

お前がついていながら、という言葉が重たい。


『真っ向勝負か。そういうところも昔から嫌いだった』


何も知らない。出来ない。ミオリネを守れるだろう戦いの実力だけは認めていたのにそれすらも機能しなかった。力があるのに考え無しに戦うしか出来ないから今こうなってるわけで。



「何も分かっていないんだな……」

「奪うだけじゃ、手に入らない!」

グエル、変わったよね。
昔では考えられないセリフ。

けどシャディクも少し変わった。
最後の最後でサビーナに助力を求めた。

あれがハインドリーではなく大口径ビームライフルを持つベギルペンデだったら一撃だったし、そうでなくとも仕留め切れていればそこで終わっていたけど、そうはならなかった。

最初から自分でやっていれば、あるいはサビーナにソードビットが向いてるうちにビームブレイサーで消し飛ばそうとしていれば結果は違ったかもしれない。

ソードビットの反撃。
レギュレーションに準じてコックピットは狙えない。元々殺す気はなかったみたいだけど。

包囲されるシャディク達。
決着ですね。


『アーシアンの犠牲だけでは動かなかった議会連合も、これで重い腰を上げるだろう』


議会連合のもとにサリウスを届けても結局ドミニコスと交戦してしまっているし、数も違うので突破して逃げるのは無理。もう詰んでいる。ちゃんと悟っていたんでしょうね。

だからこそノレアを暴れさせた。
彼は冷酷だが虐殺者ではないので、生徒が無意味に殺されるのを分かっててノレアを解放するわけがない。せめて計画が頓挫しても事態が好転するよう仕向けたんだよね。(もちろんドミニコスに対応させて増援を減らすという意味もあるだろうけど)

各キャラクターに主眼を当てて見れば彼は確かにたくさんの人の人生を狂わせ死者を出した悪者、ヴィランだったけれど。
物語を俯瞰して見ればずっと自分の正義のために戦った悪者“役”であり、ヒールだったんですね。

もちろん彼の計画はアーシアンとスペーシアンの全面戦争を引き起こしかねない危険なものだったし、いやそれはどうなの‥と思う部分もある。

ファンの間ではシャディクは割とネタ抜きで嫌われてるようだけど、けどやっぱり憎めないじゃないか……。

サリウスの悲痛な面持ちが辛い。
「愚かな“息子”よ」ってセリフ。
孤児の半アーシアンだけど彼はちゃんとシャディクを息子として想っていた。わかりあうきっかけは小さいけれど、確かにいろんなところに転がっていた。

あまりに悲しいですね。



【おわり】

あとノレアの死、予期できていたとはいえ辛い。5号だからこその言葉だったのだけどね。5号すっかり好きになっている我々がいる。彼だけでも生きててよかったと思うべきかどうか。逃げて速攻捕まってたけど……

サブタイトルの“望みの果て”
シャディク、ノレア、5号、それぞれの望みの果てでしたね。

なんだかんだ一緒になれた地球寮とは反対に、彼女と理想の兄としてのグエルを失ってしまったラウダ。壊滅のグラスレーとペイル、変わらず危機にあるミオリネ。

次回
今、できることを

何ができるだろうね。わかんないね。


では

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