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今どきドラクエ6をクリアした。

 2022年にもなって、ドラゴンクエスト6をクリアした話です。
 ※以下ネタバレ含む。

発端

 そもそもドラゴンクエスト(以下ドラクエ)6をプレイしようと思ったのは、ドラクエ11のストーリーが1~3のロトシリーズや4~6の天空シリーズと関連があるみたいなことがネットに書いてあったからである。
 それまでドラクエは1~4までしかプレイしていなかった。5と6は兄貴がプレイしているのを子供の頃に見ていたからストーリーとかはだいたい知っているつもりだった。でも11の話を聞いて(見て)、シリーズ全体が関連あるのかと堀井雄二すごいとなったから、改めてプレイしてストーリーを理解したいとなった。
 シリーズの中でも3は最高傑作だし、僕も何度もプレイした記憶がある。主にゲームボーイカラー版で。スーファミ版もした。1と2もゲームボーイ版でプレイした。そして最近になって、3DSで2の配信版をした。4はPS版でした。昨年、6章だけ未プレイだったのでクリアした(下記事参照)。ちょうど11の話を知った時期に。

 ドラクエ面白いやんと改めて気づいた。
 じゃあ次は5じゃないのか? と思うだろうが、子供の頃に見ていて6のBGMやグラフィックが好きだったことを思い出して、複雑だった設定やストーリーを今なら理解できると思って先に6をしようと思った。
 もちろんスーファミ版で。あのグラフィックが好きなんだ。DS版はモンスターを仲間にできないとか悪い評判も目についたし。
 そして僕は2022年になって冒険を初めた。1月1日から。

魅力

BGM

 ゲーム音楽好きとしてはBGMの話題は欠かせない。このゲームは全曲よかった。すごい。戦闘に入るときの効果音すらいい。
 名曲と名高いのは塔の曲だと(勝手に僕は)思うけど、やはり名曲だった。
 先日亡くなられたすぎやまこういち先生は、ゲームの曲を実際の楽器で演奏することを想定して作られているという話をどこかで目にした。そして6をプレイしていると、どの曲も確かにスーファミの音なんだけど楽器による演奏を意識していて、フルートっぽい音やトランペットっぽい音やチェロっぽい音と僕は認識してしまっていた。新たな感動だった。

世界観

 ドラクエ6は夢の世界と現実世界が存在していて、それを理解できないと難しいストーリーになっている。子供の頃にはわからなかったその難解な設定が大人になって理解できて面白かった。現実世界の老人が夢の世界では若返っていたりして、そういう違いを見つけるのも楽しみだった。
 そして、そういう違いや世界観の理解には豊富なテキストが必須で、テキストに力を入れていると感じさせた。ドラクエは小説的、FFは映画的とかどこかでそんな意見を見た気がするけれど、なるほどと思った。そして同時にだからこそドラクエは成長してからのほうがより作品に対して理解が深まるゲームだと思った。鳥山明画だしモンスターもかわいいものも多いし低年齢向けと勘違いさせがちだが決してそんなことはなかった。全年齢向けだった。子供の頃はよく理解はできなくても大人になってから改めて理解するという二度楽しむこともできる。
 でも決してテキストだけではなくて、夢の世界にだけ出てくるぶちスライムがスライムの見ている夢(願望:自分より弱い魔物がいたらいいのに)だとかいう考察がネットには見られたし僕もプレイしていてそう感じた。そういうテキスト外の魅力もある。もちろんテレビゲームだから視覚的な情報は多い。
 それだけに留まらないのがドラクエ6の魅力で、フィールド曲が夢の世界と現実世界では同じでテンポが違う。海底でも同じメロディでアレンジが違う。そういうこだわりに感動させられる。

システム

 ドラクエ6の魅力の一つに転職システムが挙げられるがこれは3以来である。
 3とは違って、レベルがリセットされたり装備できるものが変わったりはしないのが良かった。
 3は職業ごとに個性があったが、6ではキャラクターごとの個性を重視していた。それはある意味では選択肢を狭めている気がした。例えばハッサンはイベントで正拳突きを覚えたり、どう考えても前衛キャラなわけで、普通にプレイしてたら前衛ジョブに就かせるだろう。もちろん僧侶にして回復もできる戦士キャラに育てるという手もあるが、攻撃要員として長所を伸ばす選択をすることのほうが多いだろう。育て方は自由でそれこそ魅力ではあるが、キャラクターごとに装備が決まっているので、強い武器防具がないキャラクターが戦士や武闘家に真っ先に就くのは効率が悪いと考えてしまう。もしかしたら実際にはそんなことはないのかもしれないが。
 ちなみに僕は割とオーソドックスな(たぶん)選択をした。
 主人公  戦士→武闘家→バトルマスター→勇者
 ハッサン 武闘家→僧侶→パラディン
 ミレーユ 踊り子→遊び人→スーパースター→ドラゴン
 バーバラ 盗賊→魔物使い→商人→レンジャー
 チャモロ 僧侶→魔法使い→賢者
 アモス  僧侶→戦士→魔法使い→魔法戦士
 スラリン 戦士→踊り子→遊び人→スーパースター
 テリー  ルイーダ
 ドランゴ ドラゴン
 上級職をマスターしてからは他の基本職を順に就かせた。全部マスターしてしまったら個性がない、かもしれないが、僕は一つ一つ覚えていく感覚はとても好きで、ジョブチェンジシステムがあるゲームは結構好きなんだと気づいた。

 あとシステム面で気になったのはふくろである。今作からふくろが登場したが、リメイク版の他の作品をプレイしていたので今までなかったのかと驚いた。
 ふくろから直接アイテムを使えないで、一旦取り出して誰かに持たせないと使用できないのはめんどくさいと思った。まだシステムは洗練されていなかった。でも初登場にも関わらず、ふくろの名前を変更することができるのがよかった。僕はアラスカとふくろに名付けて、いつもアラスカに荷物を入れてアラスカから取り出していた。冷え冷えのアモールの水がいつでも飲める!

難易度

 正直そんなに難しいとは思わなかった。子供の頃にプレイしていたら印象は違っていただろうか。コレガワカラナイ。
 世間的にはムドーは強敵みたいな風潮があるらしいけれど、僕はムドーの城にいたあくまのツボのほうが凶悪に感じた。痛恨ばかりだしザキもするし硬いし。
 そんなに苦戦しなかったのは、きっと大人になったからいろいろな状況に対応する術を身に着けたからだろうか。もちろん経験からほのおのツメを使えばメラミの効果があることはわかっているし、ムドーに正拳突きが効きにくければ飛び膝蹴りなどに切り替える柔軟性も持っている。あとこれは性格なんだけれど、隅々まで探索してから次に進みたい人なので、その中で自然とレベルが上ったり有用なアイテムの取り逃しがなかったりする点も大きいだろう。でもムドー戦の適正レベルみたいなものをネットで見たらそれより低いレベルで僕は倒していて、たまたま運良く敵の強い攻撃パターンを引かなかっただけかもしれないと思ったりもした。それから現実世界のムドーに第二形態があることをうっすら記憶していたのも大きい。ある程度ダメージを食らわしたら、次の形態に備えて万全の状態にパーティを立て直してからとどめを刺すようにしているから。でもこれも性格。第二形態があるかもしれないと思ってMPとか運用するから、第二形態があると知らなくても同じだろう。
 そんなゲームに慣れた大人プレイヤーでも苦戦した敵はいる。例えばしれんその3。二回行動だし毎ターンルカナンしてくるので回復が追いつかなくて全滅した。対策として、毎ターンアモスかミレーユがスクルトをすることで難を逃れた。あと苦戦したのはミラルゴ。お供をメダパニダンスで混乱させて倒した気がする。ボス戦でも、もしかしたら状態異常効くかもとだめもとで色々試すのが功を奏した。
 このゲームで難しいのはきっと戦闘ではない。
 戦闘以外で苦戦したシーンがいくつかある。ベッドやマーメイドハープを手に入れたら行ける範囲が広がるけれど、逆にどこに行ったらいいかわからない。ここでいいんだろうかととりあえず見つけた施設に入る。でもそうやって世界を冒険するのがRPGの醍醐味だと思っているのでそれは別に良い。理不尽な難易度ではなかったので。というかその点に関してはよくできているなぁと思った。新しい乗り物を手に入れたら行動範囲が広がるけれど、浅瀬で通れなかったりベッドだと森や山を越えられなかったり、自由に見えて基本的に一本道なシナリオをカモフラージュしている。行動範囲はたしかに広がったけれど、ストーリー的には進む道は一択なことがよくある。伝説の武具を集めるのも順番は自由だが、その目的を達成しないと次には進めないように設計されている。うまく作ってあるなぁと感心した。さすがドラクエだった。
 あと苦戦したのは、ラストダンジョンで、矢印のパネルに乗って移動する箇所で、これ進めなくない? となってなにかアイテムを使うのか、違うルートがどこかにあるのか探し回った。でも矢印の床をよく見たら普通に進めて、俺は2時間ぐらい何をしていたんだとなった。それも冒険。試行錯誤するのがやはりRPGの楽しみである。

ストーリー

 ムドー討伐まではストーリーがしっかりしていたけれど、それ以降は自分の本体を探す旅に出る。そしてその過程で世界の様相を知る。まだまだ魔物ははびこっているし、ボスを倒していけば、その後ろにデスタムーアがいることがわかって、もとの秩序を取り戻すためにデスタムーアを倒しに行く。
 旅していたらいろいろ明らかになって魔王を倒すストーリーはロマサガ3っぽくて、最初から強大なラスボスを倒すのが目的じゃないタイプのストーリーだった。個人的にはそういうのは嫌いじゃないけれど、ドラクエはりゅうおうやハーゴン等悪いやつを倒しに行くことが当初からの目的なストーリーのイメージがあったので、変化球だと思った。3はバラモスを倒して終わりじゃなくて後ろのまだ悪いやつがいるとわかって倒しに行くけど、6の場合は、ムドーを倒した時点では全くラスボスの存在は不明だったので異色だった。まだ魔物はいるからムドーみたいなのがまだいるみたいな人々の話があるけど、そういう会話のなかに漠然と存在しているだけだった。

ジャミラス

 ジャミラス!ジャミラス!というシーンが印象的だった。ファンが多いのもうなずける。

次の冒険

 もちろん隠しダンジョンとダークドレアムに挑む。そしてベストドレッサーコンテストとかスライム格闘場とかイベントはまだ残っている。ぼちぼちやります。
 つぎにプレイするドラゴンクエストは5の予定なので、スーファミ版を買うところから始めなければならない。来月カービィの新作が出るみたいなので、最近はプレイしたことのない過去作をプレイしている。それからWii Uと3DSのダウンロード販売が終了するのでバーチャルコンソールのゲームを漁っていたらしたいゲームがいっぱいあって困る。夏には5をしたい。ゼルダもFFも積んでいる。そして夏にはライブ・ア・ライブ。人生短すぎる。
 僕はカービィをする。みなさんも各々好きなゲームをプレイするように。

 人生は短い。ゲームばかりしている場合だ。

 終

もっと本が読みたい。