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【暮しの養生手帖2021 3月20日 春分】

二十四節気に合わせてその時にお伝えしたい「やすむ」「たべる」「うごく」の小さなコツをお伝えしていくマガジンです。


【二十四節気 春分】


もう、あまり寒くならないのかな…と思ったら晴れで11℃はわりと寒いかもしれないな。(京都市左京区)

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しかし気温差がすごい。最低気温3℃→翌日最高20℃って。

だいたい毎日、寒いところから10℃くらいぐっと上がるので、体温調節が忙しい。私もなんだけど、のぼせが出やすい(あたたかいのに足が冷えたり)人にはほんとうにしんどい。体を動かして流れを作る、香りのいいものをとって気を巡らす、をやったとしてもしんどい天気ではあるので、ある程度「そういうもんだな」という割り切りも必要。

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もう桜も、早咲きじゃないものもどんどん咲いている。


【やすむ】

前回に引き続き、寒暖差が激しく、また新型コロナの感染者も下げ止まりになってきて、しかも年度末も見えてきて、知らないうちに疲れがたまるので、寝ましょう!どうだ、しつこいでしょう。

「寝る」についてお話すると、「はあ、そうですね〜」とほぼ聞き流されてしまうか、「あ、はい。で、何食べたらいいですか」みたいに『寝る』以外のアドバイスを求められることが多いです。

寝るのって「何もしてない」感じが強いんだろうなと思います。

だけど「休む」をやっている、というつもりで、睡眠時間をしっかり取りましょう。


引き続き、寝つきが悪かったり、夜中に目を覚ましたりというのは出やすくなっているようで、鍼灸院にもよくいらっしゃいます。

何時に寝て何時に起きたかだけではなくて、その時間に本当はどれくらい眠れたのか?にも気をつけてみてください。足りなさそうだったら次の日に早く寝てみましょう。


【たべる】

春はおなかの調子が悪くなりやすい、と前回も書いていたのですが、引き続きそんな様子は出そうです。

昼間の気温は高めで安定しつつありますが、朝晩が寒い。この「短時間で気温が大きく変化する」のに対応するために自律神経は大忙しで疲れています。食べて出す、のも自律神経の働きですから、こちらにもその疲れが出やすいのです。

「調子が悪い」は人によって違う感じで出ます。

「止まる」「淀む」感じで出る人は、食欲がなくなったり、胸焼けがしたり、おなかが止まって便秘したり。胃痛が出る人もいます。

こちらの系統の人は、食べる量が減るのだけど、必要なものまで摂らなくなってしまって、元気がなくなってしまいます。口当たりのいい炭水化物に偏りがちなので注意して、でも無理して食べすぎて余計に疲れることのないように。

(必要なもの、については次回かんたんに書くことにします)


「止まらない」感じで出る人もいて、いっぱい食べてしまう、満腹感がない。おなかすいてないのについつい食べてしまう。いっぱい食べているのだから調子がいいように思うかもしれませんが、これも「ちょうどいいところがわからない」という意味で、調子を崩しています。

「うまく使えない」という場合は、食べたものを消化吸収したはいいものの使えない、だったり、いらない水分と栄養分をうまく分けられなくて一緒くたに吸収してむくんだりしてしまいます。特に感染したわけでもないのにいきなり下痢したり便がゆるくなったりもします。

こういう場合はやはり「食べすぎない」。ちょっとおなかを休憩させてあげたい。

「ついつい甘いものを食べてしまうんですよね〜」ってよく聞きますけど、わかります。家にあったら食べますよね…。なので、「家に甘いものを入れたら負け」です。「ついつい」な人は、なんで家に甘いものがあるんだ?をちょっと考えてみましょう。


【うごく】

足が冷えてませんか?

この時期、案外、足が冷えている人が多いです。そして足が冷えていると、そこから血の流れが戻ってくるわけで、お腹も冷えやすくなります。


足に限らず全体に冷えている、寒い、という人はちょっと元気がありません。よく眠る、しっかり食べるから見直します。服装も暖かく、温かいところにいましょう。

上半身はそうでもないのに足だけ冷たい、というのはこの時期に出やすいもので、体の上の方にエネルギーや熱が偏ってしまっています。この場合は、体の中にエネルギーがないわけではないので、ここで保温をしすぎたり、そとから熱を加え過ぎたりすると、「のぼせ」といってますます上半身があったかくなって、ぽ〜っとしたりぼーっとしたり。

だから、動いてエネルギーの偏りをなくしたいし、特に足を動かしたいのです。


足が冷たくてぽーっとしているとき、体感としては「だるい」ので、動き始めがものすごくめんどくさくなりがちです。

だけどそういうものなので、めんどくさいな〜、そりゃそうだな〜、と思って、何か用事を作って歩くとかから始めてみてください!


【ゆにさんの養生暮し】

ひとりで鍼灸院をやっていると、ご予約いただいて連続で仕事をしてると給水のタイミングを失ってしまって、濃いぃ色の尿が出ることがある。

参考までに、今さっと調べて上位に出てきた尿色チャートがこちら。

いつも思うのだけど、洋式トイレの場合、トイレに水が少したまっているので、用を足した後に見る場合、実際にその時見えた色よりも濃い尿が出ているということになる。


鍼灸施術はたしかに立ったり座ったりで動き回ってはいるけれど、施術室も空調しているし、自覚するほど汗をかくことはさほどないけれど、それでも水を飲まずに過ごしているとやはり軽く脱水してしまうのがわかる。

夏は脱水に注意して水分を摂るけれど、暖房している冬、そして暖かくなってきて空気が乾燥する春のこの時期の方が、「気をつけて」水分を摂る必要がある。


来ていただいている人は知ってると思うのだけど、仕事中の私はほんとにばたばたしているので、飲むものを準備して飲む、というのを仕事中にするのが難しい。

それをやっと悟ったので、朝、出勤したら飲むものを準備しておくようになって、やっとちゃんと飲むことができるようになった。

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朝来たら飲む粉茶(だけどこれはなんか胃に刺激が強いようなので薄くするかやめとこうかと思ってる)、今はのぼせが出やすいのでノンカフェインのアールグレイ、それと、魔法瓶にぬるま湯。朝熱湯をわかしたのを水で割っているので乱暴な感じのぬるま湯だけど。

ノンカフェインのアールグレイは、イギリス土産にもらったもので、長くつけてても渋くならないので気に入ってる。これから夏に向けてはもっとたくさん、麦茶を煮出して持ってくるようになるかな?


魔法瓶は、何回も広告で見てずっと欲しかったんだけど、いい理由が見つからずに眺めていたけど、春になってきて脱水が気になってきたので買った。なかなかない黄色なのでお気に入り。コンセプトも納得できるタイガーのもの。

注文してすぐ来なかったのもなんか納得いった。

京都で、2018年生まれの怪力男児を育てつつ鍼灸院をやっている私、の日記。