齢50数歳、ナンパされる!?
日本での様々な修行(苦笑)も終わり、ちょっとだけひとりで自由にぶらぶらできる時間ができた。
久しぶりに、以前から気になっていたお店をのぞいたりするこの時間を、実はかなり楽しみにしてきた。
今回目を付けていたのは、ちょっとおしゃれな雑貨屋さんが多く入った、まだ行ったことのなかった新しいビル。
その中のあのカフェにも入ろう!と、ひとりでワクワクしていた。
ごく普通の化粧(特殊ではない、薄目の)をして、まあごく普通の普段着を着て、大好きなカバンをもって出かけた。
よければ、お茶しませんか?
とあるお店を出たところで、突然声をかけられた。全くの想定外。
へぇ!?っと、変な声が出てしまった。
声をかけてきたのは、30代?ぐらいの男性。
ひょろっとした感じの、文学青年のような。こんな俳優さん、いたかも。
「すみません、●●をすごく真剣に見てらしたので、良ければ少しお話ができたらと思って…ほんと、突然でびっくりかもですが…」
少し怪訝に思った私がよどんだところ、その方は作家さん?のようで、その時私が結構真剣に見ていた、とあるその●●に携わっている、と簡単に自己紹介をしてくれた。
そんなプロフェッショナルな方に話を聞く機会は逃したくない!と、おばちゃん根性丸出しで「あら~それなら喜んで!」と勢いよく応じてみた。
近くにあったカフェに一緒に入り、念のため一番値の張らないお茶を頼んででみた。
ちょうど興味があったことについて、私の尋問のような質問にも、はにかんだような感じで言葉少ないけれど、さわやかなに答えてくれた。
やっぱり販売が目的なのかしら?と少し様子を伺いながら、遠回りに「興味があるだけなんだけど…(実は購入するにはちょっと高価なので)」という感じを醸し出してみた。
でも、彼は本当に柔らかい受け答えで、ガンガン売りに来るような感じではない。
いい人さが全開だった。
私は意を決して聞いてみた。
「でも、すごくお仕事熱心ですよね~。よく、未来のお客さんになりそうな方には、よく声をかけたりしてらっしゃるんですか?」
「・・・いいえ、実はこんな風に声をかけたのは初めてです。」
私がかなり真剣に見ていたこと、なんだかうれしそうに見ている様子が逆にうれしかった?らしい。
「何となく、話してみたいな~と思ったのもあって、思い切ってみました。」
え?!なんなの!?その可愛い感じ!
夫のある身なんだけど、どうしよう…と、思わずドキドキした。(笑)
「それはそれは・・・勇気を出していただいて、本当にありがとうございます。ますます、●●についてもっと興味もわきました。」
その方の個人的なこと(住んでいる場所、作家歴、やはり30代後半で未婚で独身!)や、私の背景(海外在住、夫がいること)なども話したりしながら、小1時間ぐらい話した。
やはりお茶は彼がごちそうしてくれた。(私も一応申し出たが。苦笑。)
私に声をかけた理由?
別れ際に、お礼を言いつつも、やっぱり気になって再度聞いてみた。
「でも、どうして私に声をかけてくださったの?」
「なんとなく、面白そうな方なんだろうな、と思ったんですよね~。実際話してみて、本当にそうでした。思い切って声かけてよかったです!」
名刺をお互いに交換して、にこやかにお別れした。
最初は、もしかしたら別のものの販売目的では?と思ったりもしたけれど、彼が聞いてきたのは本当の雑談めいたことだったので、杞憂に終わった。
久々に、爽やかな若い男性とお話しできた貴重な経験。
私にとっては、大変得した時間だった。
面白そうな人・・・
それにしても私って、普通にウインドーショッピングしているだけで、面白さを周囲に対してにじみだしているんだろうか?ラオウのオーラのような?
でも、もしかしたらもしかしたのかも?とドキドキはした。(笑)
今日は、知らない男性に誘われるという貴重な体験をした!と、いつもの夜の定期報告電話で夫に鼻息荒く話した。
「確かに、君が面白いのは認める。でも、君は若く見えるときもあるから、もしかしたら、かもね。話したら、やっぱり”おばちゃん”だとバレちゃったんじゃないの?(笑)」
・・・夫が一番、失礼な気がした。報告するんじゃなかった・・・(涙)
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