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【TXT】 ;(땀) Sweat 歌詞 和訳

どのアルバムにも入っていなかったTOMORROW X TOGETHERの曲『;(땀)』(Sweat)が、先月終わりに、とうとう公式のYou Tubeチャンネルにアップされました。

※次のアルバムに収録されそうな気配がするので、固定表示に切り替えました(24/1/9)。
映像がまさかのソウルコン・アンコールステージで、今となってはイルコンの思い出(私自身はストリーミング視聴での参加となりましたが)とも相まって、大好きな曲だけど、見るたびに涙腺がゆるゆるに崩壊してしまう。
トゥバにとってもモアにとっても思い入れ深い、大切な一曲。まさにコンサートを締めくくるのにぴったりの曲です。

元々はシークレット・トラックだったこともあり、以下の公式特設サイトからしか曲を聴くことができませんでした。といっても、それにはパズルとクイズを解かなければならず、DREAM CHAPTER期らしいファンタジックな仕掛けには、ワクワクしたものです(2020年5月18日リリース)。

それでは、歌詞の内容を見ていきましょう。


;(땀) Sweat

Produce:Slow Rabbit, Revin
Songwriting:Slow Rabbit, ADORA, YEONJUN, Revin, TAEHYUN, BEOMGYU, HUENINGKAI, SOOBIN

1.
今日も、僕らは突き進む
背中ににじむ汗のあと
むくわれない努力で疲れた一日
気にするな、とにかく気にするな

相変わらずモヤモヤ悩んでも
いつかは汗のように乾いて消えるから
だからあせるな、気をむな
僕たち、怖気おじけづいたり、心配なんてしなくていい

雨のようにしたたる汗で、いつか僕らの栄光をつかむんだ
汗にはお金よりも尊い価値があるのかも
汗水垂あせみずたらして
もっと輝くよ、もっともっと
きっとなれるさ、輝く星に

信じて 信じて (yeah yeah yeah)
上へ 上へ (hey)
あのてっぺんの星みたいに光を放つよ
一日中、もっと輝いてくれ

照らして 照らして (yeah yeah yeah)
上へ 上へ (hey)
五つ星のようにきらめくよ
僕らのように、もっと輝いてくれ

2.
僕らが汗だくになった瞬間を胸に刻もう
夢と出会ったこの日々を思い出せるように
僕らならきっと叶う、5人一緒だから
明日も明後日も 汗に濡れて かっこよく駆け抜けよう

自信をなくした僕を見つけて、君は励ましてくれたよね
ちょっと大変な時だって思い出になるはずさ
僕は君とずっといっしょに
いてあげられるよ、なのにどうして悩んでるの?
僕たち夜空の星のように輝こう
そうだろ

雨のように滴る汗で、いつか僕らの栄光をつかむんだ
汗にはお金よりも尊い価値があるのかも
汗水垂らして
もっと輝くよ、もっともっと
きっとなれる、輝く星に

信じて 信じて (yeah yeah yeah)
上へ 上へ (hey)
あのてっぺんの星みたいに光を放つよ
一日中、明るく輝いてくれ

照らして 照らして (yeah yeah yeah)
上へ 上へ (hey)
五つ星のようにきらめくよ
僕らのように、もっと輝いてくれ

幾千もの星の中から
色ちがいの5つの星が集まって
お互いに違う君と僕だったけど
今はひとつの星になったね
まるで花火がきらめく瞬間みたいに美しく
5つの星がいつも共に過ごして迎えるエンディング
君と僕の汗の結晶を集めてモアへ
僕たちを見せてあげたい

信じて 信じて (yeah yeah yeah)
上へ 上へ(hey)
あのてっぺんの星のように光を放つよ
一日中、明るく輝いてくれ



sweat 汗から転じて

So don't sweat it 속 태우지 마
だから 焦るな、気を揉むな
We don't have to sweat it 애태우지
僕たち、怖気づいたり、心配なんてしなくていい

sweat は「汗」や「汗をかく」という意味ですが、日本語に「冷や汗」や「手に汗握る」といった言葉があるように、英語でも、汗をかくほど心配や緊張をしたり、不安になっている時の表現にsweatを用います。
sweat it で「心配する、怖がる」の意味で、don't sweat it は「心配しないで」の意。

歌詞の冒頭では、背中に汗がにじむ(ほど努力している)のに、むくわれない努力(直訳だと、無駄な努力)とあるので、そこから、思うように成長できず、不安や心配で押しつぶされそうになっている自分自身に発破をかけるように言い聞かせているのだと思い、何度も出てくる ’心配するな’を、心情に合いそうな言葉に置き換えてみました。

rain が意味するもの

Ma  sweat like rain someday we make it rain
雨のように滴る汗で、いつか僕らの栄光をつかむんだ

Maとは、Myのくだけた表現。この一文、直訳すると「雨のような僕の汗、いつか僕たちは雨を降らせる」ですが、make it rainとはスラングで、「大金をバラまく」の意味。もちろん、俺たち成り上がって、大金をバラまこうぜ!という意味ではなく、rainを汗と成功にかけた言葉遊びで表現したのでしょう。雨は、涙も連想させるので、時には悔し涙もにじんだであろう汗の日々も含んでいるのかもしれません。

日本語的には、前半の汗の例えを「滝のような汗」とするのがしっくりくるなと思いましたが、先の理由で「雨のように滴る汗」に、後半はひたむきでまっすぐな彼ららしく「僕らの栄光をつかむんだ」という意思表明としてとらえました。

絆を思わせる、デビュー曲からの歌詞の変化

버려진 날 찾은 넌 구원이 됐잖아
自信をなくした僕を見つけて、君は励ましてくれたよね

2番の歌詞には、デビュー曲『Crown(ある日、頭からツノが生えた)』からのフレーズがちょこんと顔をのぞかせています。”버려진 날 찾은 넌 구원인”。直訳すると「見捨てられた僕を見つけた君は、救い(日本語verの歌では「天使」)なのかい?」。

この時は、出会ったばかりの相手に疑問を投げかけていた彼らですが、ここでは後半部分が、親しみをこめて「救いになれたじゃん」の呼びかけに変化していることから、彼らの絆が深まったんだとわかります。

前後の文脈から、引用されたフレーズを私なりに意訳しました。”見捨てられた僕”というのは、思い通りに歌えなかったり踊れなかったりして、先生に怒られては「自信をなくした僕」のことではないか。後半の”救いになれたよね”とは、そんな僕にメンバーが寄り添って「励ましてくれたよね」と言っているのではないかと。

花火

마치 폭죽이 터지는 아름다운 순간 같아
まるで花火がきらめく瞬間みたいに美しく

2番の後半で登場する”폭죽ポクチュク”は爆竹を意味し、直訳すると「まるで爆竹がはじける美しい瞬間みたいだ」。ですがこの単語には、手持ち花火の意味もあります。

手持ち花火といえば、ETERNITYの前章「DREAM CHAPTER:MAGIC」に収録された『Magic Island』のMVで、5人が束の間、ボムギュがリュックから取り出した花火を手に子どものようにはしゃぐシーンが浮かびます。

「爆竹がはじける」では、MVのその後に展開する映像にも重なりそうで危険なイメージが…。 だからここでは、シンプルに彼らの気持ちにフォーカスして「花火がきらめく瞬間みたいに美しく」としました。

さて、TOMORROW X TOGETHERの曲では、同じモチーフやフレーズが別の曲にも登場することがよくありますが、とりわけDREAM CAHPTER期には、幾度となく「星」のモチーフが様々な曲の中に散りばめられています。

星の光、ミルク色の天の川、ふたつの彗星、君と僕の星の歌、輝く星 etc…

星への憧れはもちろん、思い出や永遠のメタファーとしても使われていたり、「星」という言葉の放つイメージが、はかなさやもろさも秘めた青春の輝きに、寄り添うように重なります。

そして今回の曲のテーマは「汗」なのですが、こちらはどちらかといえば、青春のほろ苦さを感じさせます。

僕たちいつか、夜空にきらめく星々のように輝こう。
だから今は、汗を流して精一杯がんばるんだ

そんな彼らの想いを詰め込んで、モアへの贈り物として書かれた曲。練習生時代にテヒョンが一番をつくり、デビュー後、なんとかしてこの曲を活かしたくて、他のメンバー達と一緒に2番とブリッジを加えて完成させたとテヒョン自身が話しています。

そこには歌に、ダンスにと、彼らが日々、懸命に励んでいる時に流す汗だけではなく、自分のがんばりが思うように成長につなならない苦しさ・もどかしさにも、汗をにじませています。
そして、この汗をいつか成功の輝きに変えてみせる、という想いには「雨」というワードも染み込んでいました。聴けば聴くほど、スルメイカのように味わい深く、5人の絆が愛おしくなります。


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