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過ぎれば過ぎるほど

「美しすぎる」、「かわいすぎる」などの
「すぎる」という言葉をよく耳にする。
これは一定の水準、基準を超えることを
高く評価してはいるようだが、
言外には皮肉めいた意味も込められているよう。

「過ぎたるは及ばざるが如し」ということわざがあるように、
何事も頃合いというものが大切。

しかし、男と女の場面においては、
過ぎることはむしろ歓迎すべきこと。

あなたが私にいつも言う。
「大きすぎて、激しすぎて、凄すぎて、もうだめ」

私はあなたにいつも言う。
「いやらしすぎて、乱れすぎて、狂いすぎて、最高」

あなたが私にさらに言う。
「深すぎて、溶けすぎて、感じすぎて、もういきそう」

私はあなたにさらに言う。
「濡れすぎて、柔らかすぎて、熱すぎて、もう出るよ」

そして二人で果てて、息が切れたまま見つめ合ったとき、

あなたは私に微笑みかける。
「もう、あなたのことが好きすぎて、離れられない」

そして私はあなたに微笑み返す。
「今のあなたの顔は美しすぎて、もう離したくない」

それでも、あなたと私は、まだまだもっと、
互いを欲しくなる。

過ぎるほどに愛し、交わり、
満ち足りているはずなのに、
まだまだもっと欲しくなる。

過ぎれば過ぎるほど、欲望は深くなる。

お互いに愛しすぎるから、
どうしても求めすぎてしまう。

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