人は誰もが密かに自慢したいものをもっている。

それはたとえば、
子供のときに集めて大切にしまっている趣味の宝物、
素肌の上に身に纏うこだわりの下着、
秘密にしておくものもあれば、
みんなに見せびらかしたいものもある。

みんなに見せびらかしたいけれども、
そしたら誰かに穫られてしまいそうだから、
やむなく内緒にしていることもあるだろう。

それは恋人にもあてはまる。

あんな綺麗な女を彼女にしているなんて、
あんなかっこいい男を彼にしているなんて、

友人からみれば、
垂涎の的になるような素敵な恋人を持っていたなら、
披露したいという気持ちと、
内緒にしておきたい気持ちが相反する贅沢なジレンマ。

どんなに笑顔が素敵な女でも、
大好きな男だけに見せる笑顔はさらにとびきりで、

どんなに色っぽくて艶やかな女でも、
大好きな男に抱かれる時の乱れ方もとびきりで、

自分の女ではない女の
そんな笑顔と情交を目の当たりにしたなら、
男はそんな彼女が欲しいと想い、
女は自分をそんな笑顔にさせ、乱れさせてくれる男を、
心底渇望するだろう。

自慢の恋人。

もしあなたを人に見せびらかすのなら、

とびきり最高の笑顔を私に見せなさい。
とびきり最高の淫らを皆様に見せなさい。

そして、その宝物は誰にも渡さない。