見出し画像

中尊寺金色堂展

建立900年の記念の年の展覧会。東京国立博物館本館で開催中の「中尊寺金色堂展」を見に行きました。

少し前に光悦展を見に言った帰り、「もうすぐやるよー」と予告の看板が出ていたので、じゃ、これもみようと前売りを買ってやってきました。中尊寺。行ったことはないはずだし。おそらく。子供の頃、あのあたりをぐるっと周ったので、もしかしたら有名なところなので行っているのかもしれないのですが。覚えていないので、行っていないということでしょう。自分で行けそうも無いので、ありがたい仏様からやってきてくれるならばぜひ会いたい。

目当ては如来像と菩薩像だったのですが、行ってみると意外と仏像の台の彫刻など、ちょっとした建物の飾りやレリーフなどがとても素敵なのです。平安時代の中尊寺がある場所に、こんなふうに素敵な模様や飾りを作り出す場所があったんだなあと思いました。とっても綺麗なんですよ。そしてなんというかキレがいい。すっとした洗練された模様です。平安時代の残欠も美しい模様が残っているのが見えますし、現在の仏像の台にも素敵な細工がされています。

4Kの迫力映像展示も面白いのですが、そんなちょっとした資料がなかなかよかったです。それと、初めて見た経文でできた曼荼羅、金の文字でできた塔が真ん中に描かれている曼荼羅を見ました。塔の周りにも細かく面白い絵がカラーで描き込まれていてなかなか面白いです。こういうタイプの曼荼羅もあるんだなあと驚きました。経文も出ていて、経文の先頭の絵もちょっと可愛い感じの絵が部分的にあったり。意外な見所でした。

もちろん、中心になる阿弥陀如来坐像、観音菩薩、勢至菩薩の両立像、地蔵菩薩、増長、持国天立像も素晴らしかったです。観音菩薩のゆったりと豊かな立ち姿は実際の大きさよりも大きく見えるバランスの良いものですし、ちょっと少年のような面影のある阿弥陀如来像もたっぷりとした豊かで若々しい素敵なお姿です。ゆったりとした阿弥陀如来、菩薩像に対して、ダイナミックでいきいきとした動きの持国天立像、増長天立像。どの像も比較的低い位置に透明なケースに入って展示されているので、360度からみることができます。これが意外と楽しく、特に動きのある増長天、持国天は横やななめから見ると全く違う印象に見えて面白かったです。衣の処理とかどうしているのかとか。今まで思っていない部分がいつもと違う角度からみることで思うことがありました。

ちょっぴり混んでいましたが、なんとかみることができるぐらいの混み具合。Xで混雑具合を知ることもできるみたいですが、そうそうタイミングよくいけないような。

せっかくなので、また本館の標準展示もちらっと見ました。今度は梅の絵を中心に。もう梅が咲く季節なんだなあと思いながら。
それとちょっとだけ小鼓もあったのでみる。竹と虎の蒔絵。虎くんはちょっと模様が見えずらいけれど。やっぱり小鼓への愛を表明(?)しなければならないので、ちゃんと見ておかなければ。と小鼓に対して愛の念を送っておきました。
そいしてお気に入りの酒呑童子の頼光の兜にガブっと噛み付くシーンをちらっと見ておしまい。体力がなく、とても疲れたのであまりたくさん見られないのは残念。また今度こよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?