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文学フリマ広島5で購入した本の感想 エアンダルのひめごと


さきわけ~と一緒に買った藍間先生のご本の一冊。こちらは短編集で、3つ! サイトにアップされたものも含まれていますので、雰囲気知りたい方はどうぞ

・密の紡ぎ
ある条件を元に別の世界へといってしまうという、それに巻き込まれて別世界にいってしまった男が、必死に帰ろうとする理由。そこで出会った幼い子供……作者である藍間先生が子供をいれたのは性癖というように、なんとなく、擬家族の匂いをふんわりとさせつつ。どうして男が必死に帰ろうとしているのか、異世界の過酷さ――砂ばっかりなの含めて、丁重に書かれています。しっかし意地の悪い、ちょっと拗ねた男がうまいなぁと思います。
ラストのあの一文、なんだか次に繋がるシメ方もこのあとのことを考えて幸せな結末を考えてにこにこしちゃいました。

・緋蓮
こちらはさくっと読める短編だけど、ほだかされる女の子というよりも、愛が通じなさすぎて狂っていく男の有様をありありと間近で読んでしまった…という気持ち。すれ違いの両片思い! 確かにほだかされてるけど、なんとなく、違う、違うよっ! とか思いながらきゅんきゅんしながら読めました。

・エアンダルのひめごと
こちらがタイトルであり、表紙のお話。お話を読んでいくなかで、あーーー、これが、これが表紙のシーン! 男視点! わかる、わかるぞ。高ぶりがっ(間違えた読み方している気がする)
なんか男の気持ちになってしまって、しみじみとして二度おいしかったです。
出来たらこちらはもっと長いお話で読みたかった~~。妹のことも、海の底の国のこととか面白そうな要素をいっぱいちりばめて、意地悪いヒーローにめろめろになりながら読んでいくのが楽しかったです。ヒロインがとても健気なんだけど、同時に強くてかわいいです。

全部のお話を通すと、全部男女の色ぽいシーンがあって、きゃあー、とかいいながら読んでました(けど読んじゃう) ヒーローの意地の悪いけど、色ぽさとそれに翻弄されるヒロイン。健気だけど、芯の強さ、あと可愛らしさと、無邪気さ。それに溺れていくヒーローの気持ちも含めて楽しく読めました。
ラブとは、色のあるシーンとは…! 最近意識していたので、読めて面白かったです

表紙、すごくきらきらしている……まるでお伽噺。大人のお伽噺を詰めた絵本! 大人の女性のためのお伽噺!! 最高によかったです

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