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ど文系がモンティ・ホール問題を味わう(わかったようなわからないようなこと)

あおはるです。

今回はモンティ・ホール問題について。
これは確率のパラドックスとも称されている面白い問題です。

ちなみに私は高校時代に数Ⅰ数Aで挫折したど文系!

最後まで読んでいただければ幸いです。


モンティ・ホール問題とは?

まず、モンティ・ホールというのは人の名前です。この人。
アメリカのTV番組司会者です。

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昔のアメリカのTV番組って、視聴者参加型の番組がめっちゃ多かったんですけど(番組のゲームをクリアすると豪華賞品もらえます的なやつ)、そのような番組の中の一つで起きた問題。

でも、問題といっても不祥事とかじゃなくて、この人が司会してる番組の中で、以下の画像のように3つのドアから1つの正解を選ぶと車もらえるよというものがありまして、

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ここ大事なんですが、以下のルール(流れ)で回答者はドアを選択します。

1. 回答者は最初に1つドアを選びます
2. 次に、正解を知っている司会者が、残る2つのドアの中からハズレのドアを開けます
3. 最後にもう一度、ドア変えますか? と回答者に問い直します
※この1~3までの流れが必ず行われることを回答者は最初から知っています
※司会者はハズレのドアをランダムに開けますが、選択されている場合は開けられません

つまり、以下のような状態になります。

参考資料0411_2

さて、この時に回答者は扉を変更すると有利になるでしょうか?

この問いに対して、変更すべき、変更したら最初の選択の時より2倍当たりやすくなると唱えたマリリン・ボス・サヴァントって人がいて、はあ? なにそれどういうこと? という論争になったのが、モンティ・ホール問題です。

なにそれどういうこと?

この問題、以下のように考えていってしまうと詰みます。

参考資料0411_3

参考資料0411_4

でも、こう考えてしまうと、選択肢を変えても変えなくても結果は変わらないじゃないかと感じられてしまいます。

そこで、重要なのがルールの確認。

1. 回答者は最初に1つドアを選びます
2. 次に、正解を知っている司会者が、残る2つのドアの中からハズレのドアを開けます
3. 最後にもう一度、ドア変えますか? と回答者に問い直します
※この1~3までの流れ必ず行われることを回答者は最初から知っています
※司会者はハズレのドアをランダムに開けますが、選択されている場合は開けられません

という部分です。

もう一度考えてみましょう。

まず、最初の選択の時点で1/3というのは変わりません。
ここでは仮に1番左を選択したとします。

参考資料0411_5

次に、進行上は、ハズレを教えてもらってから再度選択を問われますが、2のハズレの開示と3の選択の変更を同時に行うと考えてみましょう。

参考資料0411_6

こうすると、2/3という表現のイメージに近づいてきたでしょうか。

さらに遡ると、
この1~3までの流れが必ず行われることを回答者は最初から知っています
なので、1の選択時の時点で考えられる選択肢は、

3つの中でどれを選ぶかではなく、
・3つの選択肢の中から一つ選ぶという行為(1/3)=変えないという行為
・残る2つを選ぶという行為(2/3)=変えるという行為

のどちらを取るか

と置き換えられます。
つまり、変えるという行為は変えないという行為と比べると、2倍当たりやすくなると。

・・・え?

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わかったような、わからないような。

あれ、でも結局最後2択になるんだから、変更してもしなくても1/2じゃねという最初の気持ちに戻ってしまいませんか。

なので、司会者の行動を起点に確率で証明してみましょう。

参考資料0411_7

扉をA,B,Cとして、Aを最初に選択した時、司会者が残る扉を開けるのには4種類のパターンがあります。これが起こる確率で考えてみます。
(※これは最初の選択がBでもCでも変わりません)

正解の位置がAの場合
・司会者は、ハズレBのドアを開ける
・司会者は、ハズレCのドアを開ける
正解がBの場合
・司会者は、ハズレCのドアを開ける
(Aはハズレだけど選択されているから開けられない)
正解がCの場合
・司会者は、ハズレBのドアを開ける
(Aはハズレだけど選択されているから開けられない)

これを数値に置き換えると、正解がAかBかCかというのは均等なので、司会者の行動が発生するそれぞれの確率は――

回答者がAを選択しており、
1. 正解がA:1/3
∟パターンA-1で司会者がBをハズレとして開ける確率は 0.5/3 = 1/6
∟パターンA-2で司会者がCをハズレとして開ける確率は 0.5/3 = 1/6
2. 正解がB:1/3 = 司会者がCをハズレとして開ける確率は1/3
3. 正解がC:1/3 = 司会者がBをハズレとして開ける確率は1/3

これを表にすると、

参考資料0411_8

扉を変えると正解する?の部分にご注目いただくと
・扉を変えると正解する確率は、0+0+1/3+1/3=2/3
と、なります。
ちなみに、
・扉を変えないと正解するという確率は、1/6+1/6+0+0=2/6=1/3
と、なります。

・・・・・・え?

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ここまでの話で、モンティホール問題を嗜めましたでしょうか、それともまだ腑に落ちないでしょうか。

私、冒頭の通りど文系なので、この記事を書きながら理解するのに6時間くらい掛かっています。

最後に残るのが、「え~、でも本当にこうなるの?」という実感値の部分。
実際にプログラムにやってみてもらいましょう!

さすがにこれは自分だと時間がかかりそうでしたので、結果を既に作ってくれているサイトをご紹介。

試行回数を増やすと、確かに2回目に選択し直した方が66.6%に近い確率で正解しているという結果になります。

数値で見て、なるほどそうなんだと思えました。
実際にやってみるというのは大事。

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以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。


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