見出し画像

気血水(津液)の話④

水(津液)とは

「水」は血液以外の水分です。
肌・関節・臓腑などの潤いは「血」と共同して働いています。
陰陽では「陰」なので「水」はカラダの余分な熱を抑える働きをして、陰陽のバランスをとっています。
「水」が不足すれば乾燥するため、喉が乾いたり、肌荒れが起きたり、便秘になったりしますが「津虚」と表します。
「水」の流れが滞ると、むくんだり、下痢を起こしたり、鼻水が出ることもあり「水滞」と表します。

津虚とは

「水」が足りていないことです。
陰の力が足りないので、ほてりや熱感などがあり、熱中症は津虚が進んだ状態です。
喉が渇き、唇や皮膚も乾燥気味、尿が濃く、便もコロコロと乾燥気味です。
高齢者は、もともと身体の水分が少なく津虚になりやすく、普段でもよく見られる症状です。水分をこまめに摂取することが大切です。

水滞とは

「水」が身体の各所で滞って障害が起きています。
脚のむくみは水滞の良い例です。立ち仕事で水の循環が悪くなり脚に水が滞りむくみとなって現れます。
水は陰です。陰は身体の下部に集まりやすいので、どうしても下肢は水滞がおきやすい場所になります。
気虚によってもたらされる水滞もあります。正常な水はサラサラとよどみなく流れますが、気虚で水を循環させる力が足りなく、滞りが起こるとサラサラがドロドロになっていきます。そこで流れが悪くなり水滞になります。
気虚からの水滞は、頭痛やめまい、吐き気などがあります。水滞は身体のどこでも起きるのです。
また花粉症で鼻水や鼻詰まりがある場合も水滞と考えられます。
本来流れるべき水が鼻でトラブルを起こして鼻水が出る、あるいは熱を持って鼻づまりになります。
五苓散は、身体の水分循環を改善する代表的な漢方薬ですが、余分な水分を巡らせて水分のバランスを整えてくれる漢方薬です。花粉症の鼻水には効果があります。
反対に、鼻づまりは身体に熱がこもっているので、辛夷清肺湯などが良いでしょう。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?