見出し画像

No.520 忘れるのは大事じゃないから、ってわけじゃない

小学生の頃にランドセルを忘れたことがある、フリーライターのaoikaraです。なんで気づかなかったのか、自分でも意味がわからない…。


私は、記憶力は悪くないと思っている。昔は神経衰弱が得意だった。暗記系のテストも強かった。一方で、忘れっぽい。とんでもないことを忘れる。

さっき書いたようにランドセルを忘れたことがあるし、「今日は卒業アルバムを取りますよ」と言われた日に教科書を忘れたこともある。卒業アルバムには、隣の席の子から教科書を見せてもらう私が載っている。

「どうして忘れたの?」と聞く先生がいた。授業が始まる前に忘れたことを言いに行くと、必ず尋ねられた。なぜ忘れるのかなんて知らないから脳科学者にでも聞いてくれって思っていたけど、まあそういうことではないので「昨日勉強していて、部屋に忘れました」とか言っておいた。これは嘘じゃない、本当にね。みんなはなんて答えていたんだろう。

その先生が言いたかったのは、「忘れてしまう原因に気づいて改善しなさい」ってことなんだろう。必要な持ち物がカバンに入っているのかきちんと丁寧に確認するとか、当日の朝に急いで用意するのではなく前日に余裕を持ってやるとか。忘れてしまうと誰かに迷惑をかけるから、忘れないような工夫を自分で考えなさいって意味だったんだ。と今さら納得した。

本当に、忘れるとろくなことがない。ビジネス上で「忘れる」なんてことあっちゃいけないし、信頼を失う。恋人間でも、誕生日や記念日を忘れていさかいになるとか、信頼を失うだろう。

私も忘れられて、人間の頭の構造的に仕方ないよなと理性的に納得しようとしたけど、気持ちはやっぱり寂しくなったことあるもの。たぶん、忘れられると「大事じゃない」って言われてるみたいなんだよね。それは悲しいし、自分がやってしまったら失礼だし。

そうじゃないんだけどね。大事じゃない、わけじゃない。ただ単純に抜け落ちていただけ。擬態語で表すなら、“すとん”と、忘れていることさえ忘れているくらいに。


昨日と今日、同じことを忘れてしまった。昨日、忘れていたときに「えっ、なんで?忘れてる?」と驚いて、今度から気をつけようと思ったのにまた今日忘れている。今までは忘れたことがなかった。だからこそ、「忘れないだろう」という余裕が、忘れたことを忘れさせたみたい。

相手がいることだと、忘れたことに対して、「決して大事じゃないと思っているわけではないよ」と伝えるのだけど、言い訳っぽい。いや、言い訳なんだけど。相手のことは大事なんだけど、忘れたからといって大事じゃないってわけじゃない、ってのは言い訳っぽい。忘れないようにしないと。


忘れっぽいことを自覚しているから、忘れないようにスマホでリマインダーをかけている。やるべきことを時間になったら通知するようにしている。

最近だと、体温、メールチェック、ゲーム、家事、noteとか。ゲームは「この日からイベントあるよ」って告知してるのを忘れてて「乗り遅れたー!」となるのを防ぐためにね。

最近忘れていることも、リマインダーに追加しようか。いや、ルーチンワークにはしたくない大事なことなんだけどな。リマインダーにしないと忘れるのか、と自分をの心をチクチクさせるものもある。

「大事なことを忘れないように」とタトゥーを彫る人がいて、「タトゥー彫らなきゃ忘れるようなことか」みたいに突っ込まれているのを思い出す。そんな気分。忘れるようなことか。

オードリーの若林さんが、テレビ番組でラジオみたいに不用意にしゃべりすぎちゃうことがあって(番組的には大いに面白いんだけど)、「“ラジオじゃない”って書いて貼っておこうかな」みたいに言ってた。私は勝手にタトゥーに「ラジオじゃない」って彫ったら面白いなとかアホみたいなことを思ってた。

タトゥーは痛いし、温泉とか海とか行けなくなるのいやだからもちろん彫らないけど、忘れない方法は考えないと。


ここまで書いているの読んだら、私って相当に忘れっぽい人間だよね。何が記憶力が悪くない、だ。記憶力が良い、くらい言おうとしてちょっと謙虚に「記憶力が悪くない」と書いたのがダサい。記憶力、悪いです。忘れっぽいです。忘れないように頑張ります、はい。

2020年5月22日(金)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?