最近よく「ブスだから人生が上手く行かない」という声を聞く。同様に「美人になったら人生上手く行き始めた」という話もよく聞く。その通りだと思う。顔面の良し悪しで人生はまるごと決まる。

そのタイプの幸せしか「幸せ」にカウントしない生き方をしている限りは。

自身をブスだと言い美人になりたいという人はこういったメリットをあげる。
・異性が優しくなる
・異性から口説かれる
・服が似合いやすくなる
・自信が持てる
・周りが助けてくれるから生活が豊かになる

異性が優しくなったり、口説かれたりは美人にしか起きないことかもしれない。でも、顔面が良いがために優しくしてくれたり愛してくれたりした人の心は、あくまで顔面にしか向いていない。その顔面に飽きたり、年をとったり、事故とかでブスに戻ってしまったらみんな離れていく。当たり前だ。顔面を見ているから。それは不幸では…？本当に恋愛面で幸せになりたいなら、ルックスの綺麗さはそこそこまで上げておけばオッケーで残りは内面を良くすることに掛けないと意味がないと思う。内面を愛してくれる人は一生愛してくれる。愛されて幸せになりたいなら、複数の適当な異性から一時的な愛を受けるよりも、少数の素晴らしい異性を内面の魅力で口説き落として一生愛されたほうがいいと思うのは私だけだろうか。この話はまた今度。

服が似合いやすくなったり、自信が持てたりするのは、わかる。すっごいわかる。いいなと思った服が自分に当てた瞬間輝きを失うあの苦痛はみんな知っている。この理由で美人になりたいと思っている人の見据えている先は自分であり、自分のための美貌を追い求めているということだと思う。このタイプは美人を目指すときにネガティブにはならない。だから幸せに向かって一直線なので今回は割愛。

それで、最後。前半2つと被るところもある「周りが助けてくれるから生活が豊かになる」
このタイプ、意外に山ほどいる。具体的にはこんな感じだ。

「顔さえ良ければどんな人でもなんとなくいい感じに生きていけてしまう。ずるい。（ブスな）私はどんなに努力してもそれには及ばない。私が不幸なのはブスのせいだ。」

このタイプの言いたいことはつまり「美人なら努力してなくてもなんとなくいい感じに生きていける。私がうまく行かないのはブスなせい。（＝努力不足ではない。）」ということだと思う。ブスだから美人には勝てない。ブスだから不幸になっている。ブスだからであって自分のせいではない。やるべきことはやった。でもブスだから上手く行かない。

ぜーんぶ原因をブスだからということにしてしまえば、自分が受けている理不尽（だと思っているよう）な事柄は全部自分のせいではなくなる。ブスのせいだ。私は悪くない。神様が私をブスに作ったのが悪い。

でも人通りの多い街に出て、交差点のそばでぼんやりしてみてほしい。世の中の幸せそうな人達は決して美人だけではない。ハッピーそうに笑い合うカップル。買い物袋を下げてちょっぴり笑っている人。仕事仲間と和気あいあい頑張る人。友達と出かける人。ビジネスに成功してそうな堂々とした人。みんなみんな、全然美人じゃない。世の中の幸せそうな人は全然美人じゃない。というか最早自分よりうんとブスもいっぱいいる。美人じゃなくたって幸せにはなれる。あなたが不幸なのはブスのせいじゃないと思う。

ブスに責任転嫁して悲劇のヒロインぶって暮らし続けることで、心は一応救われているだろうから否定はしない。でもそれでは今以上の幸せは得られない。現状に満足していないからそんなにグチグチとブスであることを不幸そうに言ってる。もっと前見てハッピーに行こうよ。とりあえず一緒にランチでも行こう。これからの話をしよう。