戻ってこれる目標

「大きな目標を作って、それに向けた小さな目標を作って、そこから今日やることを見つけ出せば、それが志望動機と未来像になると思うよ。」

履歴書を前にうんうん悩んで、尊敬する人に電話したらこう言われた。

「じゃあつまり、渋谷の109に自分の作品をデカデカと貼りたい、だから技術と人脈と業界知識が欲しい、そのためにここで修行したいって感じですか?」

「違うよ、109に作品を貼りたいは小さな目標だよ。君の場合は、例えば『自分の作品を街の景色にしたい、だから109に作品を貼りたい、そのために技術とかが欲しい』ってなるんじゃないかな。」

コンセプトっぽい大きな目標
大きな目標を叶えた具体例
そのために必要なこと
必要なことを手に入れる手段

この4つを組み立てるように作っていくことで今日やるべきことが見えてくる。尊敬する人はそのまま続けた。

「もし自分の居場所が分からなくなった時、大きな目標に立ち戻ればやるべきことが見えてくるでしょう。そうやって自分が迷子になるのを防ぐ目標こそが1番大切だと思うよ。それが分かれば自分のしたいこととして人に言えるようになる。あとはその思いがどうやって企業の役に立つか考えればいい。」

109に作品を貼りたい、では、それが達成できたり不可能だとわかったりしたときに途方に暮れてしまう。街の景色にしたい、みたいなコンセプトっぽい大きな目標なら、何が起こっても代わりの手段を模索することができる。目標とそこに向けた考えを言うことで人に理解してもらえたり信用してもらえることにつながって、その決意が企業の役に立つことまでしっかり伝えられれば良い志望動機になる。

なんだか少し糸口が掴めた気がして、お礼を言ってから電話を切った。

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