ライオンハート

大好きな彼に隠している事がある。
こんなに好きになるなんて思ってなくて、
愛してるっていう言葉に戸惑っている。
話した事は全て受け入れてくれる
優しい彼に一つ嘘をついたの。
意気地なしの自分が不甲斐なくて、
哀しみが胸に広がる。

おはよう、おやすみ、行ってきます。
彼がくれる優しいキスは
いつも煙草の匂いがする。
抱きしめられて香るライオンハート。
大きな手に包まれて、安心できるこのひと時を
離したくなくて、離れたくなくて。
彼を思い切り胸に吸い込み感じとる。

私を知っても何処にも行かないと約束をして。
約束なんかじゃ縛れないって知っているけど。
笑顔で向かい合いたい。
嗚呼、人を愛するって楽しいと思ってた。
哀しみが私を支配する。
皆んな哀しみを抱えながら恋をしているのだろうか。
愛を知った日、あの日の優しいキスの味は
いつまでも私の中に残ってる。
煙草の匂いとともに彼のことを思い出す。
私の心はもう一杯なんだ。
心の中は君だけなんだ。

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