入居審査、理想と現実の違い ④ 自腹で原状回復編

家は散々な状態になりましたが、モンスター入居者は居なくなり
やっと私の物件が自分の元に返ってきました。

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しかし夜逃げした入居者の、あまりにも酷い家の使い方のせいで
新たに貸し出すために、綺麗な状態に原状回復するのは
相当な費用がかかりそうです。

しかもその費用は、保証会社にも請求できず
当然夜逃げした入居者からも、取る事は難しいです。

私はとりあえず現状の状態から、ある程度貸し出しが出来る状態にまで
修繕した場合の見積もりをしました。

幾つかの業者を呼んで、合い見積もりを出してでた総額費用は

なんと

60万円程はかかる事が分かりました。

それでもリビングのフローリングの傷は治せません。

リビングは16畳も有るので、ここを張り替えてしまうとそれだけで
30~50万円はかかります。

そうなれば100万円はかかってしまいます。


まず一番深刻な状態の2階の洋間を、完全リフォームする事にしました。
この部屋は入居者が大型犬を飼っていた部屋で
フローリング、壁紙、収納扉、ドアとあらゆる面に犬のオシッコが染みついています。

なので中途半端に清掃なんかしても、また匂いが出てくる事を恐れて
私はもう全部壊して張り替える事にしました。

つまり、壁紙、石膏ボード、フローリング、収納扉を全て
撤去して新たに新調して設置しました。

この部屋だけでも30万円以上は、かかってしまいました。


そしてリビングの窓ガラスを交換して、空き地に建ててある小屋に関しては
撤去すると14万円かかるという事だったので、撤去せずにそのまま入居者を募集する事にしました。

そうして2階の洋間の原状回復が終わり、家全体のクリーニングを自分でしてなんとか入居者を迎え入れる程度に、原状回復する事が出来ました。

そして次の入居者を募集する段階になりました。

その際に私は入居希望者に対して、外国人はお断りするように仲介会社に言いました。

つまり当初の私の外国人でも、どんな職業の方でも
分け隔てなく受け入れるというスタンスは、見事に崩壊しました。

これが私が今回の記事を書くにあたっての
理想と現実の違い
という事に成った訳です。

一旦話はそれますが、これは人道支援なんかでも似たようなケースがあります。
当初は貧しい人たちを助ける、みたいな崇高な目標で新興国のサポートする活動をしようと、現地に行ってみると

実際は支援団体が寄付金を、困窮者に使わずに横領していたり
そもそも現地の人達は昔ながらの生活をしているだけで
我々の使う経済指標で測ると、とんでもなく貧困に映るのですが
実際には昔ながらの生活を続けている少数民族は、自給自足に近い生活をしているので、あまり通貨を使わずに生活していたいります。

それを日本人は年収400万円に対して、彼らは年収30万円です!
みたいになる訳です。

特に悪質に困窮者を使ってお金儲けする事を
現在では貧困ビジネスという言い方をしています。

インドのブッダガヤーなんかでも、現地ではそんな話を山ほど聞きます。

現地の寄付で学校を運営する団体の人の、家が毎年2階、3階と豪華に高く積みあがっている、なんて話も聞きます。

つまりもう魑魅魍魎です。

もちろんちゃんと真面目に困窮者に寄り添って、救済している団体も有るので誤解の無いように。


話は戻って、私はなんとか無事に家の原状回復が完了して、入居者の募集も開始してひと段落となりました。


しかし私にはどうしてもやらなくてはならない事が残っています。

この原状回復に掛かかった費用の回収です。


▼ つづき


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