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一生使える!志望理由書のための「リサーチ力」を鍛える!:後編【親のチカラ】

<参考記事>一生使える!志望理由書のための「リサーチ力」を鍛える!
前編【仮説を立てる力】
中編【自己決定する力】

前・中編にて、リサーチ力を発揮するには、「仮説思考」と「自己決定力」の双方を力強く駆動させることが必要であるとお伝えしました。

私は、こうした考え方を育む土壌が、いわゆる「親子軸」にあると思っています。
とくに、「自己決定する力」を育むベースは、実は、ご家庭の力が非常に大きいのではないかと感じています。

よく言われている理論ですが、人は、自分が決めた割合が大きければ大きいほど、その決定に対するモチベーションが強くなります。つまり、自分自身で最後までやり抜く力が増すのです。

ところが、そのような自らの意志による内発的な動機付けから生じた行動に対して、金銭などの報酬や、逆に、達成できなかった時の懲罰など、外発的な動機を与えてしまうと、かえってモチベーションが低下してしまいます。

これは、アンダーマイニング効果と呼ばれ、心理学者であるエドワード・L・デシらによる心理実験によって明らかにされました。

一方で、この検証では、親しい人や、信頼している人からの期待や賞賛によって、内発的な動機付けがさらに高まるという効果が確認されています。

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私も、教育に携わる身として、モチベーションにおけるこうしたメカニズムについては認識していたのですが、あるご家庭の事例に触れて、よりその確信が深まった経験があります。

そのご家庭は、子供が、自分の欲しいものなどがある時は、必ず両親にその理由や意味をプレゼンテーショするのだそうです。

そのプレゼンテーションによって、ご両親が子供の欲しいものや希望をどのようにバックアップするか、判断するのです。

このお子さん(男子高校生です)が、AO・推薦の準備を進めていた際、どうしても海外の知見に触れたいと、短期の海外研修プログラムに参加することを強く希望したことがあります。

彼は、両親を説得するために、
この海外研修プログラムに参加することが、いかに自分の成長につながり、AO・推薦入試における自分の研究テーマを深めることになるかについて、パワーポイントでスライド資料を作り、熱くプレゼンしたそうです。

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最後の決めゼリフは、
「お父さんとお母さんの老後の面倒は自分が見るから、留学費用は確実な投資です!」
だったそうです(笑)。

見事、両親の理解を得て、海外研修プログラムに参加した彼は、AO・推薦入試での合格と共に、なんとその留学で得た人脈が、今の仕事に生かされているそうです。

本人曰く、自分が欲しいものについて親の力を借りなくてはならない時、両親の説得に成功し、自分の考えが認められること自体が、ゲームのように面白く、モチベーションになるそうです。
もちろん、すべての要求が通用するわけではありませんが、そんな時も、自分を見直したり、次のチャンスに向けて新たな作戦を練り直したりするための機会になるのでしょう。

日本を代表する経済学者である竹中平蔵氏は、
「子供にとって、両親は人生で最初のライバル」
だと言っています。

ライバルという言葉は「好敵手」と言い換えることもできますが、辞書などを引くと、『互いにとって好ましい状況変化を促す存在』だと定義されています。

AO・推薦入試おいては、正解や確定事項のない中で、自分自身でストーリーを構築する力が必要です。

そうした、道無きところに道を作っていくための掘削機のようなものが、「リサーチ力」だとすれば、単なる「飴」と「鞭」ではない、
特別なパワーを我が子に与えられる力が、保護者の方にあるのではないかと思うのです。

次は、「AO・推薦のための“活動実績づくり”の罠」についてです。
お楽しみに。


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