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建物に無駄なスペースは必要か?

私は色々なお宅のプランニングから図面起こし、施工管理、
アフターサービスを行わせていただいでますが、
建物計画に無駄なスペースは必要だと考えてます。

最近になってコロナ問題により「テレワーク」などの会社に行かない
働き方が言われてますが、私は10年前から間取りに多少の無駄を
お客さんに進めて来ました。

まあ、初めは無駄なスペースはゆとりの空間や趣味のスペース
生活状況が変わった場合の予備室程度の考えでしたが、6年程前からは
書斎や趣味の部屋、作業スペースとしてプランを考えて来ました。

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こちらの図面、2人暮らしの2階です。洋室Aがご夫婦の寝室です。
将来的には洋室Bが子供部屋になりますが、洋室Cは空き部屋、
予備室として独立した作業空間に使えます。

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こちらの図面、4人家族の2階です。赤丸の場所は1坪ですがフリーの部屋、
納戸としてお使いいただいてますが、こちらも作業空間に転用できます。

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こちらのお宅はLDK側に家事スペースとして空間を取ってます。
当然「テレワーク」に十分対応できます。

無駄なスペースを作るには余裕のある坪数で計画する

建物で無駄なスペースを計画するには、ある程度坪数に余裕を作って
計画する事が必要です。


一般的な4人家族で生活するなら分譲住宅でよく見かける30坪から33坪位
が必要十分の基準だとすると、私の場合40坪位を基準にプランニングを
します。
敷地の状況によっては厳しいと思われますが、下屋の無い総2階で計画
すれば地坪(1階坪数)は20坪で済みます。外観は所謂「箱の家」です
建築屋の感性の見せ所の形です。

そりゃあ、外観は下屋があるほうがまとまった形に見え、素敵なお家っぽく
見えますから分譲住宅では主流の外観です。強度的にも下屋がキチンと配置
してれば有利ですしね。

建物を計画する時、最近は坪いくらだからと一坪増えるごとに足し算をする
お客さんが見受けられます。

坪単価と言うのは、税別の建物総額を延床面積で割ったものです。
最近では建物本体価格と諸経費等を分け、その建物本体から建築延べ面積や
施工面積(これは床面積にポーチ・バルコニー、吹き抜け、
はたまた軒の面積などを足して)から割ると1坪辺り29万位から30万台です
と、一見安そうな金額を提示する業界独特の方法です。

実際に掛かる費用を坪数で割ると言う計算ですと、35坪から40坪になっても
大して金額は変わりません。ただし、水回りの坪数が増えるとこの限りではありません。

ホールに大空間や書斎を計画し優雅な空間を演出する

例えば、1階や2階のホールに大きな空間を計画し、そこにフリースペース
を設け、圧迫感の無い優雅な空間を演出する。
何かリッチな気分になります。

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このお宅は2階ホールに書庫などを置くスペースを取り、
現在はバーカウンターを作り優雅な空間にされてます。
私の自宅は、2階ホールを10帖4角形で取り、フリースペースで使ってます

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こちらは書斎を設けてます。当然テレワークスペースで使用できます。
「書斎」として設けたほうが「テレワーク室」より優雅な感じがしますね。

テレワーク時代になり家で過ごすという事

今後もテレワークなどの出社せずに業務をこなす事は続いていくかも
知れません。
在宅の時間も多くなっていくでしょう。今までの生活だけの空間ですと
仕事と生活の住みわけが難しくなり、オンオフの切り替えが重要になって
来ます。

これからの住宅は余裕のある空間、部屋数を計画し、在宅でも気持ちの切り替えや優雅な気持ちを建物にも反映するべきだと考えます。

私AOKI建設では大手メーカーの様な効率的なパターン化したプランは
ありません。
一軒ごとの「オンリーワン」な間取りです。かなり「非効率的」なプラン
作りです。なんせ一軒1プランで次は使わないんですから…。

詳しいご説明やご相談は何時でもお待ちしております。

AOKI建設ホームページもご覧ください


長々とした文章にお付き合いいただきありがとうございました。

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