M7. ゆりかもめ 〜青野りえ『PASTORAL』セルフ・ライナーノーツ
今回のアルバムを作るにあたり、私が初めに描いたテーマにぴったりだったのがこの曲です。
後に関さんの猛反対で変更になりましたが、元々アルバムタイトルは『ゆりかもめ』のつもりでした。
東京臨海新交通臨海線ゆりかもめが走るお台場エリアは、私にとってはデートやホリデイを空想させる、非日常のキラキラした場所。
東京湾を舞台にした女の恋模様ということで、なんなら曲のタイトルを全部ゆりかもめの駅名にしようかとも思ったくらいです。
少し薄っぺらくて情緒がない感じは解らなくはないけれど、何もない田舎で育った私は東京をどこか美化して見ているのでしょうね。ちょっと遊園地っぽいんですよ。
東京都の鳥でもあるユリカモメのイメージもあります。
海辺で波風を受けて佇む姿は、可愛らしくもどこか凛としています。
終わった恋の思い出の場所も、街の開発とともに姿を消してゆく。
少し淋しい気持ちも大人の女らしくさらっと歌いたいものです。
松本隆さん×呉田軽穂さんの’80年代の名曲たちのような、イノセントな世界観も連想して。
この曲の味付けはシンプルに、歌ごころです。
歌うドラム。歌うベース。歌う鍵盤。歌うギター。
これらが揃えば言うこと無し。極上のポップミュージックが仕上がります。
ゆう子さん、伊賀さん、関さん、山之内さんによる過不足のない究極の逸品だと思います。
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