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何も考えないで群れを成す羊にはなりたくない。

最近、羊のイメージが悪くなってきた。なぜならNZの人たちが羊に見えてきたからだ。先頭が右に走ると何も考えずに群れがそちらに走り出す、先頭が向きを変えれば群れは向きを変える。

それは言い過ぎか。沢山の人が色々なことを感じているし考えているはず。でも、群れから外れることが許されない。この国に限ったことではないかもしれないけれど、群れからはみ出てしまった人は(私も)非常に生きにくい。

この国に同調圧力なんてないと思っていた。でもキウイの友人たちは私たちの国は日本によく似ていると言っているのを聞いては大笑いしていた。でも、今は理解できる。いや、同調圧力以上のものだ。

アメリカ育ちでアメリカを捨ててNZを選んだパートナーが言った。「まさか、この国の政府がアメリカより酷くなるだなんて思いもよらなかった。」そして私もこう思っている。「まさか、この国の政府が日本より…」自分の祖国の文句は言いたくない。でも、わざわざ選んで移住した国の文句はもっと言いたくない。

私は周りの人たちに比べてずっとずっとましな状況だ。とりあえずは働かなくても何とかなりそう。子供達も大きい。打っても副反応に苛まれている人、打たない事で職を失った人、家を追い出された人、学校で仲間外れにされる。教師に打たせないあなたの親はあなたを虐待している酷い親、一人で受けに行けと言われた子供たちもいる。心が萎えてしまう扱いを受ける。

人と話すとみんなそれぞれ状況が違い、そんな簡単に決められることではない。私の周りには幸いにも色々な人がいる。打つのを待ち遠しく思っていて今もハッピーな人。仕方がないから打った人。打ちたくても打てない人。打ちたくない人。まだまだ色々な人がいるに違いない。

でも、うちの国の羊飼いは公の場のスピーチでこんなようなことを言いのけた。群れに属する権利があるのにそれをしない羊たちへの圧力は終わることがない。(私が勝手に羊さんを使って再現しています。)

国は公の場で、メディアを買収し始めた。もちろんその前からしていたけれど、はっきりとニュースで、政府に協力するジャーナリストには報酬金を出すと。こんな事を平気で言えるなんて本当に絶望的だ。

迷子になった羊さんたちの生末はどうなるのだろう。BBQにされてしまうのか、はたまた新しい心優しい羊飼いが助けに来てくれるのだろうか。

迷える羊は今どうするべきか思案中。


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