mimicry_do <子どもの本と私の本>

子どもと本を読むのは楽しい。 一人で本を読むのも、もちろん楽しい。 どっちも楽しんで早…

mimicry_do <子どもの本と私の本>

子どもと本を読むのは楽しい。 一人で本を読むのも、もちろん楽しい。 どっちも楽しんで早10年。 もはや娘の読書は「子どもの本」のカテゴリーには収まらないけれど 彼女と私の成長の記録として残してみようかと思います。 (2010年から始めたブログからのお引越し+αです。)

最近の記事

とめどもなく膨らむ髪の毛、いや、想像力『まあちゃんのながいかみ』

子どもと話しをしていると、ふとしたきっかけから、(おっ、ここから先は想像のはなしだな?)と気づくことがあります。面白いのでそのまま「ふんふん」と聞いていると、そこまで行くか!?というほど、話しが膨らんでいくことも。 いわゆる「ほら話」というものかもしれませんが、「それは作ったんでしょ」とか、「そんなことありえない」なんて言わないで、一緒に楽しみたいと思っています。得意気に鼻の穴を膨らまして、「それでね、ぞうがやってきてね」とか、「最後には宇宙までとんでいったの」なんて話をす

    • 面陳から背差しへ…  娘、バーバパパの絵本にはまる、の巻

      図書館に行くと、まっすぐ児童書コーナーに向かう娘(5歳)。 私は大人の新刊やおススメ本をチェックしながら、ゆっくり児童書コーナーに向かいます。私が来るまでの間に、娘は2冊ほど本を選んでいます。 面陳(表紙を見せて陳列する)の絵本は、行く度に変わっているので、司書の方がこまめに入れ替えてくださっているのでしょう。絵本の場合は、やはり表紙が見えたほうが断然手に取りやすいです。 娘も、これまではほぼ、面陳されたものの中から、ピンときたもの、幼稚園で読んでもらったもの、などを選んで

      • 私のワクワクの源泉となった2冊(娘にとってもそうであるとは限らないという話)

        クレヨンで描いた絵が、本物になったら・・・ はさみで切り抜いた形が、本物になったら・・・ 小さい頃から、そうした空想にワクワクしていました。でも、もしかしたらこの発想って、絵本から受け取ったものなのかも? 自分が作ったもの(平面)が立ち上がって現実世界にやってくる、という内容の絵本ってすごく多いですね。私の場合は、「はろるどまほうのくにへ」(クレヨン)と「ももいろのきりん」(紙)に多大な影響を受けたと思います。 「ハロルドまほうのくにへ」で活躍するむらさきいろのクレヨン

        • 森のトイレに興味津々 『冒険図鑑  野外で生活するために』

          いまの娘の年頃(5歳)に私が大好きだった遊びはいくつかありますが、思い出すだけで心が騒ぐのが”原始人ごっこ”。 庭の隅の植栽が直角に交わる角地は、頭上にほどよく枝葉が被さって屋根になり、まるで秘密基地のようでした。そこで必ず行われるのは、”ごはんづくり”。 たきぎ的な枝を集めてこんもりとさせ、Y字型の枝を2本、両脇に刺す。Y字とY字に真っ直ぐな枝を一本渡すと、豚の丸焼き用のグリルが完成。豚の丸焼きそのものは、参加者の目にだけ映っています。焼けた肉は、ギャートルズ(我々世代な

        とめどもなく膨らむ髪の毛、いや、想像力『まあちゃんのながいかみ』

          いま みんなが幸せ その清々しさ! 『おちゃのじかんにきたとら』

          娘が通っている幼稚園では、絵本の読み聞かせをたくさんしてくれます。古い園で、よい絵本を読むことは大切と考え、毎日たくさんの蔵書からセレクトして読んでくれているようです。 よほど集中して聞いているのか、驚くほど内容を覚えて帰ってきます。他のおともだちと一緒に物語世界を体験することで、中身により深く入り込んでいるのかもしれません。 娘が「これ、幼稚園で読んでもらった」と言って私が教えてもらった本の中で、とても良かったのが『おちゃのじかんにきたとら』。初めてこの本を読んだときは

          いま みんなが幸せ その清々しさ! 『おちゃのじかんにきたとら』

          おもしろいことは普通の生活の中に詰まっている 『いってらっしゃーい いってきまーす』

          幼稚園に通いだして半年が過ぎた娘の、一番の興味は「こども」。予防接種の話だろうと、待機児童の話だろうと、ニュースで子どもの声が流れれば釘付け。学校が映れば釘付け。とにかく同年齢から、少し上までの子ども一挙手一投足を、ものすごい目で見ています。 そんなわけで、「いってらっしゃーい いってきまーす」は大好きな一冊。 保育園に行き、保育園で過ごし、商店街に寄って家に帰るまで、が、子どもの視点で実に詳細に描かれています。 主人公は「なおちゃん」。お父さんが絵描きさん、お母さんはオ

          おもしろいことは普通の生活の中に詰まっている 『いってらっしゃーい いってきまーす』

          次はどうなる? どきどきを楽しむ 『そらいろのたね』

          3歳の誕生日を迎え、最近、娘の絵本の世界が深まってきたのを感じます。 これまでは、ページ毎の情景や文のリズムなどを即時的というのか、瞬間的に楽しんでいたようでした。 が、ここにきて急に、物語に対する興味が強くなってきているようなのです。何度か読んでいてストーリーを知っている本は、次を予想しながら、登場人物の表情などの隅々までを味わう。展開にドキドキしながらも、何度読んでも予想通りに話が進むことに安堵するかのようです。読み終わって「ああ、よかった」などの感想を言うこともあります

          次はどうなる? どきどきを楽しむ 『そらいろのたね』

          ”ほわほわ”は善 『ちっちゃなほわほわかぞく』

          はじめは去年のクリスマスプレゼントにした、ファーでカバーが包まれたミニブック "Little Fur Family" でした。 ふわふわに目がない娘、本に頬をすりすり、英語を雰囲気読み(結構上手←親ばか)して、彼女なりにほわほわ世界を楽しんでいました。 今年、たまたまイベントに出店していた古本屋でこの本の翻訳版を見つけて買ったのが、訳・谷川俊太郎の『ちっちゃなほわほわかぞく』。 英語版のときも感じた不思議な世界観がうまくそのまま活かされていて、なんともいえない独特の雰囲気

          ”ほわほわ”は善 『ちっちゃなほわほわかぞく』

          大画面(大型絵本)の迫力で、吹き飛ばされる~! 『きょだいなきょだいな』

          家の近くの図書館では、月に2回、おはなし会があります。主に幼稚園から小学校中学年のこどもたちが集って、本を3冊読んでもらいます。図書館と読み聞かせサークルの共催のようで、いつもいろいろなタイプの多彩な絵本を選んでくれるので楽しく、一番チビながら娘も参加させてもらっています。私のひざから離れて、おにいちゃんおねえちゃんたちの間に座って、みんなの顔をのぞいたり、笑ったりしながら、一生懸命聞いています。 本の間には手遊びやお話が入ったり、時にはおばちゃんが魚や草花の実物を持ってき

          大画面(大型絵本)の迫力で、吹き飛ばされる~! 『きょだいなきょだいな』

          おもしろいのは、出かける「前」だった! 『おでかけのまえに』

          家族でおでかけ。アルバムにも日記にも、お出かけ先での楽しい出来事がたくさん残されますよね。 でも、この本が着目したのはイベントの”前”。 記録には残されないけれど、どこの家庭でも見られそうなあれやこれやが林明子さんのやさしいタッチの絵で描かれています。 お出かけが楽しみで、お父さんもお母さんも忙しそう。主人公の女の子、あやこちゃんもその様子を見てわくわく、そわそわ。お手伝いしようとしては失敗したり、せっかくのお気に入りの服を汚してしまったり…。 いかにも子どもがやりそうな

          おもしろいのは、出かける「前」だった! 『おでかけのまえに』

          誰もが”これはうちの子だ”と思ってしまう 『ロンパーちゃんとふうせん』

          日々の雑事に追われてしばらくブログをお休みしてしまいましたが、その間にもすくすく成長し、2歳半になった娘。いまでは”おやすみ前の2冊”もすっかり定着し、歯みがきを終えたら自分でその日の本を選んでくるようになりました。毎回「ほほう」というような2冊を持ってきて、組み合わせもそれなりに考えているようです。 「ロンパーちゃんとふうせん」は、2歳になったころに書店で見つけて、親が「なんだか娘に似てる!」と、またまた多くの親御さんが感じるであろうことを思って購入しました。酒井駒子さん

          誰もが”これはうちの子だ”と思ってしまう 『ロンパーちゃんとふうせん』

          絵本で見直す家事『せっけんつけてぷくぷくぷわー』

          娘が二歳になりました。語彙もどんどん増えていっぱしの会話をするし、私にくっついて家事の真似をしたり、毎日驚くほど進化しています。 家事といえば、お掃除(短くしたワイパーでフキフキ)、お料理(誕生日プレゼントはミニキッチン)、そしてお洗濯。干すのと畳むのは大分前から手伝ってくれていたのですが、知らなかったのが洗うこと。洗濯機にポイ、ですもんね、ママもそれだけですから。 「せっけんつけてぷくぷくぷわー」では、ことちゃんと動物たちが、お洋服にせっけんつけて、手でゴシゴシ洗います。

          絵本で見直す家事『せっけんつけてぷくぷくぷわー』

          2歳児による、読み聞かせ・・・??

          2歳2ヶ月を迎えた娘。いまや一丁前の言葉をあやつり、「ママ、きづかなかったのー!?」とか、「ちょっと いってくるから、まっててねー(ばいばい)」とか、生意気なことを言って驚かされることもしばしば。 最近ではリトミックや一時保育の先生を真似て、私に読み聞かせをしてくれようとします。 「はーい、ではこれから えほんを よみますよー みんな あつまってくださーい」 「きょうは これでーす」 私やぬいぐるみたちは娘の前に座らされます。。 何度も何度も繰り返すのでうんざりするものの

          2歳児による、読み聞かせ・・・??

          自由気ままな とまとさんに首ったけ『とまとさんにきをつけて』

          これ、とっても面白いです。天真爛漫、自由なとまとさんがやってきて、読者に話しかけてきます。かなり勝手なことを言ってきます。 突然泣き出してみたり、変な顔をしてみたり。 そして、あとはひとりであそんでね ばあい と、去っていきます。こちらは面食らうばかり。 ですが、これが癖になる。 娘も大層気に入って、げらげら笑っています。 余談ですが娘は最近桃太郎がブームのため、ついでにこの作者の”五味太郎”も気に入り、「これ、ごみたろう、ね!」というのも流行っています。 2012.11.

          自由気ままな とまとさんに首ったけ『とまとさんにきをつけて』

          いかついワニも、おふろがすき『わにわにのおふろ』

          ちょっとリアルで怖い(?)わにわにが、お風呂に入ってきます。 入ってくる様子もかなりリアルなワニ、そのもの。 でも、実はおもちゃが大好きで、歌ったり、あぶくで遊んだりするたのしいワニさんなのです。 お湯がたまる音 じゃば じゃば じゃば、 あぶくを飛ばすときのリズム ぷー ぷー ららら ぷー ららら、 体を拭く様子 ぐにっ ぐにっ ぐなっ ぐなっ …などなど、 独特の音がとても楽しい。 こどもにも印象的なようで、「ぷーぷーららら♪ 」と歌っています。 迫力のある顔つきとユ

          いかついワニも、おふろがすき『わにわにのおふろ』

          子どもの目を得る『ころころころ』

          いろんな色の丸が、いろんな道を次々に転がっていきます。 時には速く、時には弾みながら。 シンプルなのに、リズミカルに転がる丸たちの動きが想像できます。 娘(1歳9ヶ月)はいつも一人で真剣にページをめくって見ています。文も覚えてしまって、階段を歩くときには「かいだんみち」と呟いたりします。 2012.9.7 元永定正『ころころころ』(福音館書店) ※10年後の私からのコメント 子育てをしてはじめて元永さんの絵本と出会い、すごく驚いた。「おはなし」とはまた違って、もっと原始

          子どもの目を得る『ころころころ』