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#ネタバレ 映画「ユナイテッド93」

「ユナイテッド93」
2006年作品
勝負の神はタイミングに宿る
2006/8/18 17:57 by 未登録ユーザ さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

「そろそろ、時間だ」。

そんなセリフがあって、祈りを捧げていたテロリストたちが飛行場へ出かけます。飛行機に乗り遅れては作戦が失敗しますから。

「休暇を取りたいんだが、ローテーションが巧くいかなくて・・・」。

そう言いながら93便のパイロットたちが飛行機に乗り込みます。

ローテーションが巧くいけば休暇を取れ、あのパイロットは災難から逃れられたのかも知れません。

「まだか?」、 「まだ、ダメだ、もう少し待て」。

飛行機の中では、なかなか作戦を開始しないリーダー格のテロリストに対し、仲間が急かせるセリフがありました。飛行機も30分程度遅れていたようですし、テロリストたちも、あせっていたのでしょう。

もしも、飛行機が定刻通り出発していたら、4機同時に作戦を遂行できたかも知れず、乗客たちに自爆テロであることを悟られる事も無かったのかも知れません。

また、反対に、乗客たちがもう少し早く自爆テロであることを知り、反撃をしていたら、飛行機は墜落せずにすんだのかも知れないのです。

「歴史に、もしも、は無い」とか言いますが、この映画、すべて事にはタイミングが大切だと語っていたのかもしれません。

勝負の神はタイミングに宿る。

追記 ( 鳥の唐揚げ ) 
2016/1/18 11:50 by さくらんぼ

牛丼屋さんで鳥の唐揚げを食べました。

今回はタイミングよく、揚げたてを食べる幸運に恵まれました。本当にラッキーです。そうしたら、これが叫び声をあげたいほどに旨かったのです。この味が、本来お店が売りたい味だったのでしょうね。幹部の前でプレゼンした味だったのでしょう。

その時、まだ私が20代の頃の記憶もよみがえりました。

それは世界的なチキンの唐揚げチェーン店でのことです。寒いスケートの後、手に持つのが熱いほどの揚げたてを食べたのです。あれも躍り上がるほど旨かった。でも、もしかしたら牛丼屋さんの唐揚げは、あれよりも美味しかったかもしれない。ということは、我が半生で最高の唐揚げだったのです。

家庭料理でもそうですが、たとえ貧しい食材でも、心を込めた作りたてを食卓へ出せば、レンジでチンしただけの高級品よりも、美味しいことは多々あるのです。

そう言えば、私が在職中に通っていたうどん屋さんは、ランチタイムでも、天ぷらうどんを注文すると15分ぐらい待たせたのです。みな注文を受けてから作るからです。客は「天ぷらぐらい前もって揚げておけば良いのに」と陰でぶつぶつ言っていましたが、それでも店は繁盛していました。人生やっぱり揚げたてにはかないませんね。

追記Ⅱ ( 死の瞬間を疑似体験する ) 
2020/1/7 17:08 by さくらんぼ

私が一番刺さった作品は、もしかしたら、この映画「ユナイテッド93」かもしれません。

映画のクライマックスには、下降していく飛行機の中で、テロリストと、乗務員、乗客たちが、大騒動を繰り広げます。

しかし、それもむなしく、突然、画面は黒一色になり、音も途絶えるのです。

そこにある「無」。

私は来世を信じていますが、来世があっても、現生が一回限りであることに、かわりはありません。

そして、現世にどんな人生を送ろうとも、その終わりには、すべてが「無」に帰するのです。

ならば、私たちはどのような人生を送るべきか。

それを突きつける、哲学的というか、宗教的というか、極みの一本でもあったのかもしれません。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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