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#ネタバレ 映画「天空の蜂」

「天空の蜂」
2015年作品
信頼が国をまとめる
2015/10/3 18:07 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

「ビッグB」(ヘリ)の設計士・湯原(江口洋介さん)の子供が乗り込んだまま、ビッグBは離陸します。あわてて助けようとする湯原。しかし、子供は父を見つめたままで、飛び降りようとはしませんでした。

なぜ、飛び降りなかったのか。チャンスはあったのに。

それは、夫婦げんかの余波で、子供が父への信頼を失った直後だったからですね。この映画「天空の蜂」の主題はここに集約されていると思います。

「信頼」です。

家庭の中で、他人同士で、国民と国家で、みんなが信頼を失っていったら、国家でありながら、国家の体を失っていくのです。

アジアには、実際にそんな国がありそうなことを、近ごろのニュースで日本人も知ることとなりました。

でも、日本がそうなってはいけません。その事への警鐘を鳴らす映画だったような気がします。

CGは本物かと思うほどにリアルでした。手に汗握るシーンの連続でしたね。でも、あの寒々とした世界観からは逃げだしたかった。あの延長線上には映画「ロボコップ」があるのでしょう。

私ならもう少し暖色系の演出をしたいです。寒々とした話を暖色系のドラマで語る。あ、これではフォークの吉田拓郎さんの世界になってしまいそうですね。

★★★☆

追記( 映画「スター・ウオーズ」にも勝っていた ) 
2015/11/4 6:49 by さくらんぼ

>CGは本物かと思うほどにリアルでした。手に汗握るシーンの連続でしたね。

トランプで「神経衰弱」というゲームがあります。

私は若いころからあれが苦手でした。いえ、あれに限らずゲーム全般が苦手でした。会社で慰安旅行などに行くと、昔はみんなでしたものですが、私は15分もやれば十分です。

その延長線上かどうかは知りませんが、ブログネタを思いついたと思っても、次の瞬間には忘れていることが日常茶飯事です。

そんな風なので、この映画だったのか、それも自信がありませんが、思いだしたことを一つ書いておきます。

昔、映画「スター・ウオーズ」を封切りで観たとき、冒頭に、巨大ロケットが、頭上後方から現れ、前方に飛び去るシーンがありました。

長い機体が通りすぎていき、最後に、ロケットの噴射口が現れたとき、私は落胆しました。リアルでは、ロケットの噴射口が見えたら、音色が変わると思うのです(宇宙空間に音はしないという突っ込みは置いておいて)。音量も上がるし、高音成分がたくさん聞こえてきて、より刺激的になるのではないでしょうか。でも、私の耳では変化は感じられませんでした。

でも、この映画「天空の蜂」では音が大変に工夫して作られています。

そもそも、映画に出てくる巨大な「ビッグB」(ヘリ)はCGでしょう。だから、音は後付けなので、手を抜こうとすれば映画「スター・ウオーズ」みたいに紙芝居的音色になったわけです。でも、そうはしなかったところがエライ。

場面が展開するごとに、そこにふさわしい音色・音量のエンジン音が付けられているのです。その努力にも一票入れたいと思いました。



(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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