日記でGO 5月21日

5月21日

5時半。目覚めると、令和の女の家だった。
歩いて我が家に帰り、シャワーを浴びて出勤。
職場に着いたのが6時過ぎで、まだ時間がある。私(オサメ)は、勤務までのこの三十分を「オサメ・タイム」と名付けている。日勤だろうが夜勤だろうが、数十分前には職場の駐車場に車を停め、ひとり車内でうだうだ過ごすのである。Spotifyで音楽を鳴らし(最近は、ロイル・カーナー『Not Waving, But Drowning』。訳すと「手を振ってるんじゃないのよ、溺れているんですが」になるのか?)、Kindleで読書(今日は、多和田葉子『献灯使』)をする。

夜勤者からの送りで、明日は研修やらなんやらで人手が足りないと。つまり明日の分まで利用者を風呂に入れとくれ、というわけだ。「了解です」。早番は風呂当番なのである。

朝食介助のための起床介助を夜勤者とともにぶんぶんやっつけて7時。夜勤者は帰った。
「おつかれー、気をつけてー」
夜勤帰りの運転は危ないので、早番のときは言うように心がけている言葉。「気をつけて」。夜勤明けは身体的にはボロボロだけど精神的には興奮してるはずで、クールダウンしてね、みたいな意味もある。あると思う。

日勤者が来るまでには全員を起こしておきたい。が、あまり早く起こすのもなあ、というか、食事前にテーブルに着いて三十分も待たされるのは嫌だろう、だれだって。でもしかし、そうしなきゃ現場は回らないのも事実で、その分、ぱっぱと手際よく介助して、食ったらいい感じで早くベッドに戻れるようにとかも思いつつ、いつも通りの朝食介助を日勤と二人。あと、うちのケアマネは朝食の食事介助を手伝ってくれるので、三人でぱっぱ。

9時。朝食後の臥床介助が終わる。利用者をポータブルトイレに座らせて排便を促したりなんなり、口腔ケアとか、パッド交換やらの排泄介助も。
令和の女が作成した「排泄介助における諸問題」をここで引用しておく。介護に興味ある方は読まれたし。


排泄介助における諸問題

臥床した(ベッドに横たわっている状態)利用者さんの排泄介助に入る時、汚物が漏れないように気をつけて下衣を下ろします。突然、パンツを下ろしたりは絶対にしないで下さいね。男子にスカートめくりされたような腹立たしい気持ちになります。まず声をかけてから、何のためにパンツを下ろすのか説明します。「○○さん、おしっこが出たかもしれないから、確認しますね」など。

尿とりパッドに排便があれば、利用者さんの身体を横に向けてパッドを取り、不要布で軽く拭いてから新しいパッドを敷きます。
このパッドは陰部を洗浄する為の使い捨てです。

ぬるま湯を陰部に流し、泡ソープで洗浄します。
この時も「洗いますよ」など声をかけながらして下さい。黙って洗って「何で水かけるの!」と怒られたり、びっくりした利用者さんが手を伸ばしてきたりすることがあります。気をつけてね、そしてクールダウンしてね。

石けんが残らないようにしっかり洗い、不要布で水分を拭き取ったあと、新たなパッドに取り替えます。

パッドが身体の中心に当たっていることを確認し、衣服を整えます。「終わりましたよ。ありがとうございました」と一言、伝えましょう。

結局のところ、何が大事かというと「声をかけましょう」です。相手は人形ではなく、生きた人ですから。


9時半に普通勤が来るが、今日の入浴者が多いので食事量やらなんやらを記録したら早番は、つまりオレは早々と入浴の準備を。そんなに早くから風呂に入れるのか。うん。入れる。だって間に合わないからね。

浴槽に湯をため、Spotifyで演歌のプレイリストを爆音でかけ、次々と利用者を洗いに洗いまくって11時過ぎ。午前中の風呂は終わり。ケアプランやら機能訓練やらのチェックをして(これが面倒くさい)、検食。つまり毒味。利用者が食う昼飯をオレが先に食う。ソフト食やらきざみ食やらも含めて。で、良いか悪いか、悪いとしたらどこがを記入してたら昼食時間。

配膳をし、食事介助をし、早番が休憩に入るのは12時15分。私は浴室で昼寝です。ごろごろしながらTwitterも見る。一服しに屋外にも行く。本日は晴天なりでした。

1時15分にはユニットの食堂に出て、準夜勤のひとにあいさつ。1時半までが休憩だけど、オレはこの時間には働きはじめますね。なぜなら仕事が好きだから。というのは嘘で、早く動いて早く風呂の準備をしておきたいから。

2時。午後の入浴開始。Spotifyで演歌のプレイリストを、と思ったが飽きたのでシャーデーのベスト盤を爆音で。ちゃっちゃと入れないと、明日入浴予定の方々までやっつけられぬ。やろうやろう。じゃんじゃかやろう。

4時15分。早番終了です。帰りに商店によって煙草とビールを購入す。風呂のあとのビールは格別です。オレはまだ入ってないけどー。


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